今秋4戦目のハードローテで挑む{horse=2007103404:ローズキングダム}。栗東坂路の最終追いできっちりと併せ馬を消化した姿に、激戦を乗り越えてきた疲労感は見られない。武豊を背にツルマルスピリット(3歳1000万下)を2馬身追走。残り100mで鞍上の手がわずかに動くと、スッと1馬身前に出てゴールを駆け抜けた。4F52.4-38.4-12.6秒と、全体時計はジャパンC時と全く同じ。数字の面でも好調キープをアピールした。
今秋はいずれも最終追いに騎乗した武豊。「ここ3走は“最後の200mで脚を伸ばしてくれ”という指示。今回は100m。動きは変わらずいいですよ。疲れている感じはない」と馬上の感触を伝える。
勝者とて後味は悪かった。ジャパンCは降着による繰り上がりV。「前走はスタートから直線向くまで完ぺき。直線で大きな不利があったけど、また1回伸びた。この馬の強さを感じたよ」と話した武豊は“ブエナビスタを負かすには?”という報道陣の問いに対しこう答えた。「実際に負かしているじゃない」―。タナボタではなく、愛馬の力があってこその勝利。正真正銘のVを渇望するのはこちらも同じだ。「自在性があって癖もないから、中山は心配していない。意気込みは大いにあるよ。今度は先にゴールインしたい」とジョッキー。誰もが認める最強馬の称号を、この一戦でもぎ取りたい。
提供:デイリースポーツ