主役不在とは言わせない。前走のデイリー杯クイーンCを完勝した
ホエールキャプチャが、桜の栄冠に向けて着々と戦機を整えている。「元気がなくなったときもあったが、立て直した。日曜日(3日)の時点で、ここ1か月で一番いい状態。これでどんどん上昇していくんじゃないかな」と担当の蛯名厩務員は仕上がりに胸を張る。
3月25日から栗東でじっくりと調整。昨年末にも栗東滞在を経験しており、環境の変化にも慣れっこだ。「こっちに来て最初の日こそ興奮していたが、坂路を上がったあとは大丈夫だった。与えられたものは全て食べ切るし、調教後もちゃんと水を飲む。ここまでしっかりしているのは、この馬を含めて過去3頭ぐらいしか記憶にないよ」。そう言って挙げたあとの2頭は70年の桜花賞馬
タマミと、00年の阪神3歳牝馬S(阪神JFの前身)3着馬
リワードアンセル。厩務員歴44年目のベテランは、過去に手がけた“優等生”を引き合いにして褒めちぎる。
1週前追い切りでは、栗東坂路で4F52.0-11.7秒をマーク。抜群の行きっぷりと鋭い反応で、ラスト1Fは矢のような伸び脚。ここを目標にきっちり仕上がった。池添は「たとえ桜花賞を獲っても、“レーヴがいなかったから勝てた”とか言われるんでしょうけどね。でも、レーヴとの再戦に楽しみを持てるように、ここで結果を出しておかないと」と意気込む。満開の桜を従えて、再び相まみえるその日を待つ。
提供:デイリースポーツ