胸を張って世界の名手にバトンタッチする。栗東坂路で最終追いを敢行した
デボネア。序盤から好ラップを刻み、残り1Fでムチが飛ぶ。必死の踏ん張りを見せて、4F52.9秒-39.1秒-13.8秒で駆け上がった。「時計はイマイチだけど、時計の出ない時間帯だったから」と中竹師。平凡なラストの数字にも微動だにしないのは訳がある。先週、先々週はこれまで脚元の不安を考慮して避けていたコース追いを実施。「勇気のいることだったけど耐えてくれた。最後に苦しくなってもしっかり走れるのは、その効果でしょう。目いっぱいの仕上げ」。攻め抜いた調整が、トレーナーに自信を植え付けている。
さらにこの日、デットーリの短期免許交付をJRAが正式に発表。「技術だけでなく、強運もある騎手だからあやかりたいね」。ダービーは最も運のいい馬が勝つ-。天運を味方につけた
デボネアが、古くから伝わる格言を大一番で体現する。
初コンビの後藤が駆けつけた
ベルシャザールは栗東坂路で併せ馬。
ザサンデーフサイチ(7歳1600万下)を残り100mから突き放して、4F53.9秒で2馬身半先着した。「余力を残した追い切り。フォームも崩れなかったし、しっかり息も入った」と後藤。「ここ2戦で減った体重が当日戻っていれば」と松田国師は巻き返しへのポイントを挙げた。
提供:デイリースポーツ