そこには確かに活気が戻っていた。引っ張り切れない手応えでアパパネが駆ける。栗東CWでマナクーラ(5歳1600万下)を7〜8馬身追走。抜群の気合乗りを見せながら直線で内へ。馬体が並んだのは一瞬だ。楽な手応えで3馬身の先着を果たした。6F80秒8-37秒8-11秒6。国枝師が「リズム良く走って、しまいも伸びた。うん、いい出来だよ。馬も走る気になっていた」と好ジャッジなら、騎乗した福田助手も「きょうはガツンときた」と笑みを浮かべる。
美浦から駆けつけたトレーナーは対面を果たした瞬間に“変化”を感じたという。「美浦にいるときはどっしり構えていた。朝、馬屋で見た時にホッとしたよ。馬の気持ちが高揚していたんだ。体も絞れていた。きょうの雰囲気で競馬ができれば」。栗東滞在で馬もレースが近いことを察知したのだろう。暮れに計画する香港遠征実現のためにも、まずは牝馬GI完全制覇-。勝負どころを知るアパパネが、大一番の直前できっちりと間に合わせてきた。
超抜の動きを見せた。アニメイトバイオは美浦Pで、サツマノホシ(3歳500万下)を3馬身追走し、半馬身先着。「前走時も良かったけど、今回もクッときた。気分よく走っていましたよ」。騎乗した田辺は好感触を口にする。牧師も「勝負どころで気を抜くところがあるので、前走で一度乗ってもらったのは大きい。好勝負になる」と笑顔だった。
提供:デイリースポーツ