2日間、世界の名手がしのぎを削った「第25回ワールドスーパージョッキーズシリーズ」は、48ポイントを獲得したヨーロッパ代表のジョン・ムルタ騎手(41)=アイルランド=が6回目の出場で初優勝。昨年3着の雪辱を果たした。
初日の10Rのスティルゴールドは7着だったが、12Rで14番人気のラルーチェを3着へと導く好騎乗。2日目の10Rでは10番人気のサクラキングオーで5着と着実にポイントを加算し、最終戦の12Rでアスカクリチャンを渾身の騎乗で勝利へとエスコート。初日に22ポイントあった首位との差を大逆転した。
歓喜のシャンパンファイトでは、周囲から“手荒い洗礼”を受けたムルタ。「優勝できてとてもハッピーです。初日を終えて吉原騎手が2連勝だったので厳しいと思っていましたが、チャンスがあると思って乗りました」と、破顔一笑だった。
一方、初日に連勝してトップで折り返していた地方代表の吉原寛(28)=金沢=は、最終戦で逆転を許して2位に終わった。12Rはカイシュウボナンザで挑んだが、失速して13着。「最後なので思い切り行こうと思った。残念です」と唇をかんだ。2勝しての“V逸”は史上初だが「いい勉強になりました。甘くない。改めて中央の魅力を感じました」と、前向きに話していた。
提供:デイリースポーツ