柴田政人厩舎のリッツィースターが重賞初制覇を目指す(撮影:佐々木祥恵)
前走、京都で古都S(10月22日)では、JCで4着のトレイルブレイザーをおさえて、昇級初戦を飾ったリッツィースター(セン5)が重賞に初挑戦する。最終追い切りは南ポリトラックで行われ、4、5馬身後ろから前を追いかけ、4コーナーでは手応え良く併走馬に並びかけると、直線でも力強い伸び脚を披露した。
「使いながら、馬に力がついてきましたね。北海道の洋芝が合っていると思っていましたが、騎手が他の競馬場でもやれると言ってくれました。昇級戦の京都でもあれだけの競馬ができたということは、力をつけてきてくれたのだと思います。状態は良いですから、あとはオープンに入ってどんな競馬ができるか。今回が試金石ですね」と、管理する柴田政人調教師。
追い切りに騎乗した柴田調教助手は「おととし未勝利と昨年の函館、札幌と北海道で3つ勝たせてもらったということもあって、洋芝の適性があるのかなと思いましたが、ジョッキーが他の競馬場でも大丈夫ですとのことだったので、前走は京都に連れていき、勝つことができました。使いながら力をつけてきていますし、ヤンチャな部分もありましたが、落ち着きも出てきて、指示によく従うようにもなりましたよ。
前走は、いい位置につけて競馬をしていましたね。ただゴール前は先に抜け出した馬をつかまえきれないかと思ったのですが、ジョッキーが一生懸命追ってくれて、届いてくれました。前走後は放牧に出しましたが、放牧前は、乗っていても頼りない感じだったのに、1か月ほどして放牧から戻ってきたら、体に幅が出て、背中の使い方が良くなっていました。放牧先からは12月上旬に戻ってきまして、AJC杯を目標にやってきました。
放牧の目的が気持ちのリラックスだったので、いくらか体が重かったので、普段から長めに乗るように調整してきまして、今日の追い切りは、休み明けの一戦ということもあって、前に馬を置いて我慢させて、並んでから交わして、しまいは一杯に追いました。しっかり反応してくれましたし、動きもよくて状態は申し分ないと思います。距離は2000m以上あった方がいいと思いますし、中山は以前使った時とは馬も成長していますので、こなせると思います。準オープンを勝って最初のレースがGIIとなりますが、良い状態を生かしてどこまで頑張ってくれるか…。先につながる競馬をしてほしいですね」と期待のほどを語った。
担当厩務員の須貝さんによると「手がかからなくて飼い葉もよく食べる。でもちょっぴり気が小さいんだよ」とのこと。カメラを向けると、下を向いたり、顔を横に向けたりしてモジモジ。どうやら、恥ずかしがり屋さんでもあるようだが、関東からの新星誕生となるかどうか、そのレース振りにも注目が集まる。[取材:佐々木祥恵]