通算2000勝達成に笑顔の蛯名正義(左は津村、右は小林淳)
蛯名正義騎手(42)=美浦・フリー=が21日の中山2、3Rを連勝し、史上7人目、現役3人目のJRA通算2000勝(うちGI18勝を含む重賞95勝)を達成した。24年10か月での到達は武豊、横山典に続く史上3位のスピード記録。今年はすでに重賞2勝を挙げ、全国リーディング首位を独走中。勢いに乗って、鮮やかにメモリアルVを決めた。
積極的な騎乗で決めた。2Rをオーシュペールで逃げ切った蛯名は、続く3Rのシンクヴェトリルでもハナを奪取。3コーナー過ぎからびっしりと競られる厳しい展開だったが、直線で突き放して快挙を達成した。
残り2勝に迫っていた2000勝を午前中でパス。「デビューしたときには想像もしなかった数字。プレッシャーがかかるから、早めに通過しておかないとね。とりあえず区切りが終われば、みんなも言わなくなるでしょ」。“リーチ一発ツモ”に、納得の表情でうなずいた。
この日は、師匠の矢野進元調教師(74)が来場。「フリー(96年)になったとき、ちぐはぐな競馬が続いた。あのとき1か月休ませたことが、いい勉強になったはず。本人は悔しがっていたけど」と思い出を語り、弟子と熱い握手をかわした。
「アイツは根性があるから、まだまだ勝つよ」と師匠。その言葉を受けた蛯名は「それが僕の色だし、今まで支えてこれたもの。同期にはもっと勝っているヤツ(武豊)がいるし、先輩たちに追いつけ追い越せでやっていく」と、さらなる白星量産を誓った。
提供:デイリースポーツ