一体どこが“天井”なのか。関東期待のフェデラリストが絶好調だ。最終追い切りは美浦Wを単走。阪神への長距離輸送を控えているとあって、終始馬なりで余裕残しの内容だったが、軽やかな脚さばきが、重賞2連勝中の勢いに陰りがないことを物語る。
6F82秒2-39秒8-12秒9。田中剛師は「先週速い時計(Wで6F79秒5)で追っており、予定通り。いい雰囲気を保っている」と大きくうなずく。主戦・蛯名の落馬負傷により今回が初コンビとなる横山典は、1週前追い切りに続き手綱を取った。「順調。先週よりいい感じだった」と笑顔で上昇気配を伝える。
昨秋に中山の1000万特別を勝ち上がって以降、GIIIの中山金杯とGIIの中山記念を含めて破竹の4連勝。地方競馬への転厩を経て、GI2勝のダンスパートナーを母に持つ良血が開花した。目下の充実ぶりは、結果的に招待されなかったとはいえ、陣営が視野に入れていたドバイデューティフリーでも好勝負になったかと思わせるほどだ。
「毎回“このレースが指標になる”と言い続けてクリアしてきたが、今回が本当の指標になるのでは」との師の見立てに、横山典は「相手の粒がそろっていて、輸送もあるから」と表現を代えて同調する。裏を返せば、ここで重賞3連覇を決めるようなら、GI獲りへの道筋が鮮明に浮かび上がってくる。「連勝中の内容は素晴らしい。楽しみ」。ピンチヒッターを務める東のベテランは、もちろん最高の結果を導き出すつもりだ。
提供:デイリースポーツ