弥生賞・チューリップ賞・オーシャンS、重賞レース展望・見どころ

2013年02月25日 13:45

弥生賞で2013年初戦を迎えるコディーノ(撮影:佐々木祥恵)

 今週末、中央競馬の重賞レースは、3日(日)に中山で皐月賞トライアル・弥生賞、2日(土)に阪神で桜花賞トライアル・チューリップ賞が行われて、春のクラシックシーズンが本格的に始まる。その他、土曜中山では高松宮記念へ向けての前哨戦・オーシャンSが行われる。各レースに出走を予定している、主な有力馬は以下の通り。

■3/3(日) 弥生賞(3歳・GII・中山芝2000m)
 コディーノ(牡3、美浦・藤沢和雄厩舎)は、デビューから新馬、札幌2歳S、東スポ杯2歳Sと圧巻の3連勝。2歳チャンプの座をかけて挑んだ前走・朝日杯FSでは、圧倒的な1番人気に推されたが、ロゴタイプに不覚を取ってクビ差2着に惜敗した。それでも地力上位は揺るぎなく、年明け緒戦の皐月賞トライアルでも改めて主役を担う。

 エピファネイア(牡3、栗東・角居勝彦厩舎)は、日米オークス馬・名牝シーザリオの仔という良血馬が、新馬、京都2歳S、ラジオNIKKEI賞2歳Sを制して無傷の3連勝。今回は主戦・福永祐一騎手が騎乗停止により、W.ビュイック騎手で東へ乗り込む。

 キズナ(牡3、栗東・佐々木昌三厩舎)は、京都芝1800mの新馬、黄菊賞でメンバー中1番の末脚を見せて2連勝。2番人気に推された前走・ラジオNIKKEI賞2歳Sでは2番手から運んで3着に敗れた。素質はここでも引き続き上位の存在だけに、年明け緒戦は折り合い面の克服が鍵となる。

 ヘミングウェイ(牡3、栗東・藤原英昭厩舎)は、5戦目で初勝利を挙げるまで4戦連続2着と足踏みしたが、重賞に挑戦した前走・シンザン記念では9番人気ながらいきなり2着と好素材をアピールした。距離延長が当面の鍵となるが、その末脚はここでも侮れない存在となる。

 サトノネプチューン(牡3、美浦・堀宣行厩舎)は、新馬勝ちのあと、前走は今回と同じコースのホープフルSで内からスルスルと脚を伸ばして完勝。一線級相手に同じ競馬ができるかが課題となる。鞍上は、3月1日付でJRA所属となる戸崎圭太騎手が予定されている。

 その他、ホープフルSでは大外から追い込んで3着とし、前走・東京での500万下(芝1800m)を差し切ったカミノタサハラ(牡3、美浦・国枝栄厩舎)や、間隔を空けて立て直し図った前走・若竹賞(中山芝1800m)で完勝したダービーフィズ(牡3、美浦・小島太厩舎)など、3歳牡馬の一線級と新興勢力が激突するハイレベル必至の皐月賞トライアル。発走は15時45分。

■3/2(土) チューリップ賞(3歳・牝・GIII・阪神芝1600m)
 ローブティサージュ(牝3、栗東・須貝尚介厩舎)は、桜花賞へ向けてここから始動する。函館1800mの新馬を快勝後、一息入れてファンタジーSで2着。秋・2走目の前走・阪神JFは内から鮮やかに抜け出してGI初制覇を飾った。地力・実績いずれも上位のここは当然の主役候補。

 レッドオーヴァル(牝3、栗東・安田隆行厩舎)は、昨年の安田記念勝ち馬・ストロングリターンの半妹でディープインパクト産駒。未勝利勝ち直後の前走・紅梅Sでは前残りが目立った当時の馬場をものともせず、大外から他馬が止まって見える豪快な末脚で突き抜けた。重賞初挑戦でも、世代屈指の切れを引き続き発揮できるか。

 クロフネサプライズ(牝3、栗東・田所秀孝厩舎)は、前走・阪神JFは15番人気ながら2番手追走からあれよあれよの粘りを最後まで見せて、勝ち馬からクビ差2着と大善戦。引き続き、阪神マイル、そして開幕2週目で良好な馬場と条件は揃っているだけに、前走と同じような展開に持ち込めるかが鍵となる。

 アユサン(牝3、美浦・手塚貴久厩舎)は、新馬勝ち直後のアルテミスSで2着とし、阪神JFは4番人気。レースは、8枠の不利も響く形でローブティサージュから0.6秒差の7着に敗れた。末脚は確かなものがあるが、引き続き馬場状態との兼ね合いが鍵を握りそうだ。

 ウインプリメーラ(牝3、栗東・大久保龍志厩舎)は、デビューから5戦で3着を外したのがフェアリーSのみという世代の堅実派。ただ、一方で決め手に欠けるタイプの典型のような馬だけに、しっかり先行策が取れるかが当面の課題となる。

 その他、日本では珍しいガリレオ産駒で、京都芝1800mの新馬を快勝したヴィルジニア(牝3、栗東・松田博資厩舎)や、阪神マイルでは2戦2連対の堅実派グッドレインボー(牝3、栗東・宮徹厩舎)など、桜花賞でも有力視される面々をはじめ、全馬出走可能な15頭が特別登録。発走は、土曜の15時35分。

■3/2(土) オーシャンS(4歳上・GIII・中山芝1200m)
 ダッシャーゴーゴー(牡6、栗東・安田隆行厩舎)は、川田将雅騎手に手綱が戻った前走・シルクロードSを前々から運び、勝ち馬ドリームバレンチノからハナ差の2着。久々に「らしさ」を取り戻した。2011年優勝、昨年は道悪にも泣いて9着に敗れたこのレースをステップに高松宮記念へと向かう。

 ハクサンムーン(牡4、栗東・西園正都厩舎)は、昨秋の京阪杯で10番人気ながらまんまと逃げ切って重賞初制覇。ここも引き続き展開面が鍵を握るが、2週目の先行有利の馬場状態でやれそうなここでも残り目が警戒される。

 アドマイヤセプター(牝5、栗東・橋田満厩舎)は、その京阪杯で上位馬の中で唯一追い込んで2着。前走阪神Cでは、その勢いを買われて1番人気に推されたが7着に敗退。元々気性面で不安を抱える馬でもあり、1ハロン短縮でそれが解消できるようなら巻き返しのチャンス十分。

 セイクレットレーヴ(牡4、美浦・田中清隆厩舎)は、なかなか順調に使えないが、古馬と2度目の対決となった前走・富士Sで0.6秒差と一応のメドは立った。現状は除外対象にあるが、3歳時に1400mを完勝しており、出走してくるなら1200mに対してもある程度は計算が立つということなのだろう。

 シュプリームギフト(牝5、栗東・須貝尚介厩舎)は、昨日の阪急杯5着をロードカナロアら、スプリント路線の実績上位馬を相手に13番人気で5着と健闘。出走枠は既に確保しており、実際にしてくれば多少なりともマークは必要だが、現時点で出否は不明。

 その他、前走・中山芝1200mのOP特別ラスピラズリSを2馬身半差で快勝したサクラゴスペル(牡5、美浦・尾関知人厩舎)や、中山芝1200mで4戦3勝2着1回と連対率100%を誇るラフレーズカフェ(牝4、美浦・小島太厩舎)など、実績馬と新興勢力がぶつかり合って激戦は必至。発走はチューリップ賞から10分後の15時45分。

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