5日、阪神競馬場で行われた阪神ジュベナイルフィリーズ(G1・芝1600m)は、吉田豊騎手騎乗の8番人気ショウナンパントル(牝2、美浦・大久保洋吉厩舎)が道中中団から直線馬群を割って伸びると、好位追走から直線外に持ち出した3番人気アンブロワーズをアタマ差捕らえ快勝した。勝ちタイムは1分35秒2(良)。さらにハナ差の3着に圧倒的1番人気(単勝150円)ラインクラフトが入り、2番人気ライラプス、4番人気リヴァプール共に後方からレースを進めるも直線伸びきれずそれぞれ7着、8着に敗れた。
勝ったショウナンパントルは、父サンデーサイレンス、母バブルウイングス(その父In the Wings)という血統。叔父には03年菊花賞を制したザッツザプレンティ(牡4、栗東・橋口弘次郎厩舎)がおり、牝系は96年天皇賞・秋(G1)を制したバブルガムフェロー(牡11、父サンデーサイレンス)、種牡馬キャンディーストライプス Candy Stripes(牡22、父Blushing Groom)と同じ。サンデーサイレンス産駒は98年スティンガー、02年ピースオブワールドに続き同レース3勝目で、関東馬の勝利はスティンガー以来6年ぶり4頭目の勝利となった。関東馬同士のワンツーは史上初。7月24日のデビュー戦(新潟・芝1600m)を後方から追い込み快勝後、9月5日の新潟2歳S(G3)ではマイネルレコルト(牡2、美浦・堀井雅広厩舎)の1.1/2馬身差の2着に入った。10月16日の前走・デイリー杯2歳S(G2)では、2番人気に支持されるもペールギュント(牡2、栗東・橋口弘次郎厩舎)の5着に敗れていた。この勝利が重賞初勝利で、通算成績は4戦2勝。
鞍上の吉田豊騎手、管理する大久保洋吉調教師ともに96年メジロードーベルで制して以来となる同レース2度目の制覇。吉田豊騎手は、02年オークス(G1)をスマイルトゥモローで制して以来のJRA重賞勝利で、通算17勝目(うちG1・8勝)。大久保洋吉調教師は、今年はハイアーゲームで制した青葉賞(G2)のほか、メジロロンザンで制した東京ハイジャンプ(JG2)、東京オータムジャンプ(JG3)に続きJRA重賞4勝目で、通算33勝(うちG1・8勝)となった。
なお、生産した白老ファームは、タイムパラドックスのジャパンCダート(G1)、ゼンノロブロイのジャパンC(G1)に続いてG1・3連勝中。社台グループの生産馬は、菊花賞のデルタブルースから今回までG1レース7連勝中となる。