栗東CWで内田博を背に追い切るデニムアンドルビー(手前)
ラスト1冠奪取に向けて視界は良好だ。オークス3着馬
デニムアンドルビーが、栗東CWで3頭併せを行った。道中は
ダノンフェニックス(5歳500万下)、
フルーキー(3歳1600万下)の後ろで淡々と運行。4コーナーで最内から2頭に並びかけ、直線ではしっかりと我慢を利かせながら馬なりでフィニッシュ。前者には半馬身先着、後者と併入を果たした。タイムは6F85秒7-39秒7-12秒4。2週連続で栗東に駆け付けた内田博は「感触を確かめる程度。いい動きをしていたね。これで十分じゃないかな、という走りだった」と満足げに振り返った。
前哨戦のローズSは、最後方18番手から豪快にまくり上げて完勝。「あんなに後ろから行くつもりはなかった。スタートで二の脚がつかなくて、馬場も重いせいか仕方がなかったね。でも、終わってみればあれだけの強さ。能力がないとできない芸当だと思うよ」。一層、破壊力を増した末脚に絶大な信頼を寄せる。
父はディープインパクト、母の父はキングカメハメハ。ともにオーナーの金子真人氏(馬主登録名は金子真人ホールディングス)が所有していた馬だけに、その結晶たる
デニムアンドルビーに懸ける思いは当然のことながら大きい。「中間、これだけ併せ馬でしっかりとやれるということは調子がいい証拠だね。休み明けを使ってさらに良くなっている。今回はもちろん、この後も大きなタイトルを獲れる器だと思う」と今回で4戦連続のタッグとなる鞍上も素質の高さに太鼓判を押す。
まぎれの多い京都の内回り。後方から末脚届かず…そんなシーンも十分に考えられるが、主戦はあくまで泰然自若だ。「コース形態を考えて騎乗をしないと。ただ“私に任せなさい”ぐらいの感じで走る馬だからね。持ち味を生かして」。ポテンシャルの高さ、状態の良さを生かせれば、自然と世代の頂点をつかみ取れると信じている。
提供:デイリースポーツ