12月30日、31日に2013年最後の追い切りを行い、1月1日が全休日。2日、3日に5日、6日のレース出走予定馬の追い切りが行われるというのが、今週の追い切りの主なスケジュールとなっている。
今週は馬場に影響を与えるというほどの降水量はない。例年、雪の影響を受けやすい時期ではあるが、その点に関しても、心配はなく、3日の調教開始時刻の温度計が-1℃だったというのが、一番寒いくらいではないだろうか。
【坂路/4F51.9秒】
年末年始という分け方で、一番時計を見てみると、年末は31日の
アドマイヤサガス(栗東・橋田満厩舎)が4F51.3秒。年明けは3日の
アイアンテール(栗東・本田優厩舎)が4F51.7秒だった。
1月5日にレースを予定している馬は、輸送の関係や、レースまでの日程が変則になるため、いつも通りに追い切るという方が少ない。そんな中でも、年末年始ともにしっかりと追い切ってきたのは、京都金杯に出走予定の
オースミナイン(栗東・松永昌博厩舎)。
年末の追い切りは坂路馬場の閉鎖(一時的)が影響して、DコースP馬場での追い切りだったが、速い時計をマークしており、今朝3日も坂路の2本目で単走の追い切り。遥か前方に
ドナウブルー(栗東・石坂正厩舎)が大きめの追い切りを行っていたが、最後はそれに並びかけて、先着する内容。自然とハードな形での追い切りになったが、これだけ攻めることができているのは、明け4歳の若さもあるだろう。
なお、2013年12月18日の週の馬場差が「+0.9秒」。馬場が悪化していることはないが、逆に良化しているということもないので、馬場差は年末(30日、31日)、年始(2日、3日)とも『+0.9秒』で観測している。
【CW/5F66.5秒】
時計が基準よりも速かった夏場から秋の状況とは一変しているが、決して基準よりも遅い馬場というわけではない。また、速い時計を出すようなオープン馬が在厩していなかったり、年明けに関しては、レースまでの日程が詰まっているため、テンから速い時計を出してくるような馬が少ないという状況がある。
中山金杯を予定している
ユニバーサルバンク(栗東・松田博資厩舎)は典型的なそれ。4日に中山競馬場までの輸送があるため、3日は直線だけしっかりと伸ばすような形。6F90.3秒はかなり遅く、決して評価できる数字ではないが、1F12.1秒の伸びは見た目の
スピード感も十分。いつもとは違う調整にならざるえない状況に対応できるかが鍵になるが、年末からの状態の良さはキープしている。
同厩舎で、5日の福寿草特別を予定している
サングレアルは、
セウアズールを含めた3頭併せ。画像は1周目ホームストレッチのキャンターだが、向正面に入ると、最後方から進めて、前を見る形。4コーナーでは内に進路を選び、最後の1Fで追われるとグイグイ伸びて、6F83.6〜4F53.8〜3F39.4〜1F12.5秒。前2頭をきっちり交わして先着してみせた。
こちらは、レース当日の輸送になるため、明日は栗東での調整ができるため、これだけの追い切りを消化しているのだろう。頭数は少なくても、質の高いメンバーが揃いそうな一戦だが、仕上がりに関しては抜かりない。
なお、2013年12月18日の週の馬場差が「±0.0秒」。坂路馬場と同様、馬場が回復したという印象もないだけに、そのままの馬場差を継続して、年末(30日、31日)、年始(2日、3日)とも『±0.0秒』で観測した。
【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
年末も年始も、降雨もなく、馬場が硬くなりつつあるので、芝馬場を利用する馬はほとんどいなかった。
ポリトラック馬場は通常通りの利用頭数。乾燥してくると、速い時計が出やすくなる馬場ではあるが、時計に影響するほどの状態ではなさそう。なお、ポリトラックの馬場差は、昨年から引き続いて、『-1.0秒』で観測している。
※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。