得意の府中で東京新聞杯を制したホエールキャプチャ=東京競馬場
「第64回東京新聞杯・GIII」(芝1600m)は17日、東京11Rに14頭で争われ(
サトノシュレン、
リルダヴァルは出走取消)、中団を追走した8番人気の
ホエールキャプチャ(美浦・田中清)が直線で馬場の真ん中を力強く抜け出し、並み居る牡馬を一蹴。1分33秒2の勝ちタイムで重賞5勝目を挙げた。1馬身差の2着は3番人気の
エキストラエンド、さらに頭差の3着には5番人気の
クラレントが入った。なお、1番人気の
コディーノは好位から差を詰めたものの、3着に首差及ばず4着に敗れた。
「すみません、見る目がなくて。たまげたね」。頭をかいたのは蛯名だ。3カ月の休み明けに加えて、牡馬に換算すれば59キロに相当する57キロの酷量。戦前に威勢のいいコメントが聞かれなかったのも無理はない。「先週は“もう少しかな”と思ったが、良くなっていた」。レースが1週延期された間に気配がグンと上向いたという。
府中のマイルでは11年デイリー杯クイーンC、12年ヴィクトリアマイルに続く勝利。全て重賞に出走して4戦3勝、2着1回の成績だ。田中清師は「ペースがちょうどいいのでは。コーナーが2つというのもいいのかも」とコース適性に自信ありの口ぶり。「どこを通っても一緒だけど、できるだけ(馬が)走っていないところを」と、馬場のいい外にこだわった蛯名の好プレーも見逃せない。
今年も春の大目標はヴィクトリアマイル(5月18日・東京、芝1600m)に定める。すでに繁殖に上がってもいい6歳馬だが、「そのために(現役に)残したのだから」とトレーナーは力が入る。3カ月後の大一番でも、抜群の舞台適性を発揮しそうだ。
提供:デイリースポーツ