鋭く伸びて重賞Vを決めたハギノハイブリッド(左)=京都競馬場
鮮やかな連勝劇で勇躍、ダービーへ-。「第62回京都新聞杯・GII」(芝2200m)は10日、京都11Rに18頭で争われ、中団を追走した3番人気のハギノハイブリッド(栗東・松田国)が自慢の末脚をいかんなく発揮して差し切り、重賞初制覇を飾った。切符良く逃げたオールステイが刻んだ前半5F通過は57秒7。タイトな流れでも手応え十分に直線を迎えると、馬場の真ん中から一気に突き抜けて大舞台への道を切り開いた。勝ちタイムは2分11秒0。勝ち馬から1馬身1/4差離れた接戦の2着争いは8番人気のサウンズオブアースに軍配。さらに鼻差の3着は5番人気のガリバルディ。1番人気のシャドウダンサーは直線で外から差を詰めたが4着に終わった。
府中の500万特別で、大外一気を決めてから中1週。松田国師は「回復がすごく早くて(馬体重)プラス4キロで出せたことが大きいですね」と振り返る。
テン乗りの秋山はVTRで見た前走内容と、松田国師からの「ここでも期待できる」という言葉から、自信を持って臨んだ。「(4コーナーでは)絶好の手応えで進路を探すだけでした。強い内容でしたね」と声を弾ませた。
ダービー(6月1日・東京、芝2400m)出走について指揮官は「これからの回復次第で」と明確にはしなかった。だが、自らが管理し、初めてダービーを制したタニノギムレットの産駒とあって、思いは格別だ。
「ダービーにこだわる厩舎ですから」。「ダービーは、三つでも四つでも勝ちたい」。「タニノギムレットの子(ウオッカ)で苦い思いをしたから、今度は甘い思いをしたい」と熱く語る。04年キングカメハメハに続くダービー3勝目の夢をハギノハイブリッドに託す。
提供:デイリースポーツ