最終チェックも合格だ。
ベルーフは栗東CWで単走。半マイルから
スピードを上げると外ラチ沿いをスムーズに加速。直線は気合をつけられる程度だったが、馬体を弾ませて4F56秒2-40秒7-12秒6をマークした。
池江師は「上積みはあると思う。春よりも
スケールアップしている」と上々の感触。騎乗した岩崎助手も「動きも良かったし、心身ともに春よりいいですね」と言い切った。
過去には馬場入りを拒んだり、コーナーで「外に飛んで行きそう」(池江師)だったりと粗削りな面を残していたが、その欠点を急に矯正しようとはせずに、時間をかけて修正してきた。今回の最終リハでは、あえてパートナーを頼らせない単走を選択した。「そのあたりもマシになってきています」と師は、内面の成長に手応えを感じている。
「優れたスポーツ選手に多いが、型にはめるより、特殊なフォームの投手や打者に“好きにしてみろ”と、ある程度自由にやらせた方が才能を発揮する場合もある」。自らに適した調整で素質を開花させてきた愛馬が重賞2勝目を飾り、その進化を証明する。
美浦坂路で追われた
ミュゼゴーストは先行した
インパルション(6歳500万下)にラスト1Fで外から馬体を並べると、たっぷりと水分を含んだ重たい馬場も苦にせず、楽な手応えのまま0秒1先着。4F55秒0-40秒2-13秒3のタイムに柴田善は「春より背中がしっかりしてきたし、走りにブレがなくなった。成長の遅れを取り戻してきた感じだね。平均的に脚を使うので距離は合うと思う」と好感触を伝えた。