大井競馬場(天候・晴、馬場状態・やや重)では、JBCスプリントに向けての重要な
ステップレース、Road to JBC・農林水産大臣賞典・第49回東京盃(JpnII・1200m・3歳以上別定・1着賞金3500万円)が行われた。南関東から8頭、JRAから5頭、他地区2頭の合わせて15頭が出走した。
ほぼ揃ったスタートから、大井の
セイントメモリーと
ゴーディー、JRAの
シゲルカガ、さらに船橋の
コアレスピューマと先行争いが激しくなる。1番人気・JRAの
ダノンレジェンドはこれらを見ながら5番手を進む。さらにその後ろ、中団に2番人気・JRAの
コーリンベリーは控えた。4番人気・JRA
ドリームバレンチノは後ろから5、6頭目を進む。
3〜4コーナーにかけて、先行集団から抜け出した
シゲルカガに、
ダノンレジェンドが競りかける形で2番手、3番手に
コーリンベリーが忍び寄る。直線に向いて、逃げる
シゲルカガを捉えて
ダノンレジェンドが抜け出す。最後は
ダノンレジェンドが危なげなく、2馬身の差をつけて完勝。勝ちタイムは1分10秒9。鞍上は、前走からコンビを組んだJRAのミルコ・デムーロ騎手。2着には後方待機の
ドリームバレンチノが追い上げた。
コーリンベリーは交わされて3着。逃げた
シゲルカガが4着と、上位はJRA勢が占めた。
勝った
ダノンレジェンドは父
Macho Uno、母My Goodness(その父Storm Cat)という血統の牡5歳・黒鹿毛馬。JRA栗東・村山明調教師の管理馬。去年12月のカペラステークスで重賞初挑戦・初勝利してからというもの、ここまで5勝・3着1回と安定した成績を誇る。今年は黒船賞、東京スプリント、クラスターカップに続く重賞制覇で、重賞は5つ目のタイトル。なお、
ダノンレジェンドはJBCスプリントへの優先出走権を獲得した。通算成績は23戦10勝(うち地方7戦5勝)となった。
レース後の関係者のコメント
1着
ダノンレジェンド(M・デムーロ騎手)
「すごく気持ち良いです。とても嬉しいです。スタートが早いタイプではないので、外枠は厳しいと思っていました。それでも、良い感じで進めて、直線で先頭に立ったところでは、他の馬を待っているところもありました。そこからは強かったです。1200mは向いていて、すごく賢い馬です。本番も頑張ります。初めてダートのJpnIIを勝てて良かったです。次はダートのJpnIを初めて勝ちたいです」
(村山明調教師)
「正直言って嬉しいです。返し馬から良い状態だと感じていました。思ったよりゲートが遅くて焦りましたが、しっかりと走ってくれました。本番は、一番強いメンバーになりますが、良いレースを見せられたらと思います」
2着
ドリームバレンチノ(岩田康誠騎手)
「末脚を生かす方が合っています。直線では良い感触でした。本番はもっと良くなると思います」
4着
シゲルカガ(C・ルメール騎手)
「良いスタートを切れて、前へ行きました。勝った馬は強かったです。最後まで頑張りましたが、勝ち馬のレベルが高すぎました」
(取材:山本直)