相性のいいクイーン賞で復活の走りを見せたいトロワボヌール(撮影:佐々木祥恵)
12月7日(水)に船橋競馬場で行われるクイーン賞(JpnIII・牝馬限定・ダ1800m)に出走を予定している
トロワボヌール(牝6・美浦・畠山吉宏)を取材しようと厩舎を訪ねると、ちょうど同馬と担当の村上厩務員が馬房の外に出ていた。
「午後、こうしてよく外に出すんですけど、いつも遠くを眺めているんですよね」
この日は通りを挟んだ向こう側にある厩舎の敷地に入ってきた馬運車の方向をじっと見つめていた。
「長期休養明けの2走前(グリーンチャンネルC・OP・7着)は牡馬に混じって頑張ってくれたので、前走(JBCレディスクラシック・JpnI・5着)は楽しみにしていたのですけど…」と村上厩務員は首を傾げた。
トロワボヌールも、年が明けると7歳になる。
「もうお母さんになりたいのかなぁ」と村上厩務員はそっと額を撫でた。確かに顔つきは、以前より優しくなっているように見えた。
一方、菅田調教助手は「前走はさほど走っていなかったので、疲れもないですね。前走後も至って順調ですし、乗っている感触からもまだまだやれる気配はあります。船橋は実績があるので問題ないですし、メンバー的にも負けられない一戦だと思います」と、巻き返しがあっても不思議ではないという口振りだった。
「年齢的なものもあるのかなと思いますけど、何とかもう1つ勝たせてやりたいですね」。村上厩務員はそうつぶやいて、
トロワボヌールを馬房の中に戻した。
一昨年優勝し、昨年は2着と好走した相性の良いこのレース。復活の走りを期待したい。
(取材・写真:佐々木祥恵)