4月18日と19日の両日。英国のニューマーケットで行われる「タタソールズ・クレイヴン2歳ブリーズアップセール」に、日本産のディープインパクト産駒が上場を予定していることが明らかになった。
上場されるのは、15年3月23日に新冠で生まれた、母ソーインラヴウィズユーの牝馬である。
母ソーインラヴウィズユーは、08年にG1・キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(芝12F)を含む5つのG1を制し、欧州古馬チャンピオンとなったデュークオブマーマレイドの1歳年下の半妹で、なおかつ、13年のG1・英ダービー(芝12F10y)勝ち馬ルーラーオブザワールドの5歳年上の半姉にあたるという、超良血馬である。クールモアが所有し、A.オブライエンが管理した現役時代を9戦1勝で終えた後、繁殖入りし、2番仔となる父シーザスターズの種を受胎していた10年にタタソールズ・ディセンバーセールに上場され、初日の最高値となる95万ギニー(当時のレートで約1億2668万円)で米国人馬主の代理人に購買されている。
同馬はそのまま欧州にとどまった後、13年から供用地を日本に変え、初年度は不受胎に終わった後、14年の種付けでディープインパクトを受胎し、15年春に生まれたのが、タタソールズ・クレイヴン2歳ブリーズアップに上場される牝馬である。
欧州における2歳セールでは最も成功しているのが、同馬が上場されるタタソールズ・クレイヴン2歳ブリーズアップだ。例えば、昨秋のG1・セントレジャー(芝14F132y)2着馬で、その後にイタリアに遠征し、G1・ジョッキークラブ大賞(芝2400m)を制してG1初制覇を果たしたヴェンチュラストーム(父ゾファニー)は、15年の当セールにて11万ギニー(当時のレートで約2044万円)で購買された馬である。
欧州における馬主や調教師の間で、種牡馬ディープインパクトの評価はおおいに高まっているだけに、母ソーインラヴウィズユーの牝馬にどんな価格がつくか、注目される。
(文・合田直弘)