英国競馬の華と言われる王室主催の「ロイヤルアスコット」が、6月20日から24日まで王室所有のアスコット競馬場で行われ、今年から導入されたリーディングオーナーの座に、アイルランドのクールモアグループが就くことになった。
今年のロイヤルアスコットは20日の初日に、シェイク・モハメドの競馬組織ゴドルフィンが、2つのG1を含む3勝をマークするロケットスタートを決め、4日目を終えた段階でゴドルフィン6勝、クールモア4勝と、ゴドルフィンが2勝リード。ところが最終日、未勝利に終わったゴドルフィンに対し、クールモアは2勝をマーク。両者は6勝で並んだが、クールモアが2着7回だったのに対し、ゴドルフィンは2着6回で、規定によってクールモアが逆転で首位に立つことになったものだ。
クールモアの主戦厩舎であるA.オブライエンも、6勝で調教師部門のトップ。更に主戦騎手のR.ムーアも6勝で、こちらも騎手部門のトップに立っている。初日のG1・セントジェームスパレスSに出走したチャーチルや、3日目のG1・ゴールドCに出走したオーダーオヴセントジョージなど、勝ち星を計算していたはずの大本命馬が敗れる波乱がありながら、なおかつリーディングの座につくクールモアの、圧倒的戦力を改めて見せつけられた開催となった。
(文:合田直弘)