阪神芝は「例年通りの高速ターフで前に行けない馬は厳しい」
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”を
コンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
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セントウルS(阪神芝の傾向)】
土曜の芝は終日、良馬場で開催。ただ残念ながら、
セントウルSと同じ芝1200m戦は組まれてなかった。外回り使用のレースでは差しが結構決まったが、内回り1200メートル戦に直結するかは微妙な情勢。古馬1000万条件の10R・野分特別(芝1800m)の勝ち時計が1分45秒3(勝ち馬
ギモーヴ)の好時計。土曜のダートは週中の雨の影響もあり、午後12時10分に稍重→良に回復したが、芝は例年通りの高速ターフと言っていい。
セントウルSほど、安定した時計が出る重賞は1年を通してもなく、12年以降の過去5年間の優勝タイムは「1分7秒3〜1分7秒8」と0秒5差の範囲で収まっている。優勝馬の最終4角の位置は「5番手、1番手、4番手、1番手、1番手」。逃げ切りも多く、前に行けない馬は厳しい。
芝1200メートルのスタート位置は発走後に、すぐ3コーナーのカーブ。過去10年に幅を広げれば、優勝馬5頭が白帽(1枠)か黒帽(2枠)の内枠だった。早めに内に入れそうな先行脚質の
フィドゥーシア(14番枠)はともかく、差すタイプの
ダンスディレクター(13番枠)にはつらい枠か。