「どんな走りをしてくれるか楽しみ」と栗田師が期待するアイリッシュクライ(撮影:竹之内元)
先週のメイクデビューは名牝ダイワスカーレットの娘、ダイワメモリーが力強い末脚で新馬戦を快勝。さらに当ニュースで取り上げたグランドピルエットが単勝1.4倍の圧倒的人気に応え快勝するなど、この先の重賞戦線に向けて楽しみな馬がデビューした。
今週も、先週同様楽しみなメンバーがデビュー予定となっている。
◆アイリッシュクライ(牡、父ノヴェリスト、母オメガブルーハワイ、美浦・栗田博憲厩舎)
3代母のアイリッシュダンスは同じく栗田博憲厩舎で管理され、重賞2勝(新潟大賞典、新潟記念)と活躍した。その5番仔にハーツクライがいる。フジキセキ産駒の母は3勝。その半妹にフラワーCを制したオメガハートランド、フェアリーSを制したオメガハートロックがいる。「大きすぎず、小さすぎず、ちょうどいい馬格をしている。アイリッシュダンスの系統だし、どんな走りをしてくれるか楽しみ」と栗田博憲調教師。10月1日、中山の芝1800mを戸崎圭太騎手で予定している。
◆グローリーヴェイズ(牡、父ディープインパクト、母メジロツボネ、美浦・尾関知人厩舎)
セレクトセールに上場され、取引価格は5616万円(税込)。3代母のメジロラモーヌは牝馬3冠(桜花賞、オークス、エリザベス女王杯)を制した名牝。スウェプトオーヴァーボード産駒の母は芝の短距離で4勝した。「まだ脚元が固まっていないところもあるけど、しっかりと動けています。ディープインパクト産駒らしく、シュッと切れる脚を使えそうなタイプ。追い切りの雰囲気からも素質の高さを感じます」と尾関知人調教師。10月1日、中山の芝1800mをM・デムーロ騎手で予定している。
◆ミッキーハイド(牡、父ロードカナロア、母ハイドバウンド、美浦・菊沢隆徳厩舎)
一昨年のセレクトセールに上場され、取引価格は5400万円(税込)。2歳上の半兄ダノンバウンドはデビュー勝ちを飾っている。「まだ子供っぽいところはあるけど、だいぶ馬がしっかりとしてきた。性格自体は素直だし、反応が良すぎるぐらいのタイプ。最初から距離の適性は決めつけずに競馬を教え込んでいきたいと思っています」と菊沢隆徳調教師。10月1日、中山の芝1800mを横山典弘騎手で予定している。
◆ムーンライトナイト(牝、父ステイゴールド、母ポーレン、美浦・久保田貴士厩舎)
母はアイルランドのG3・パークイクスプレスSを勝っている。本来は福島のデビューを予定していたが、左トモの跛行で出走を取り消した。その後はノーザンファーム天栄で回復に専念。9月に入ってから再入厩した。「小柄な牝馬で仕上がり自体は早そうなタイプ。素材はいいし、前向きな気性的にも初戦向きだと思います」と池内調教助手。9月30日、中山の芝1600m(牝馬)を吉田隼人騎手で予定している。
(取材・写真:竹之内元)