【菊花賞】クリンチャー陣営「理想の内枠。GIを獲りたい!」/ねぇさんのトレセン密着

2017年10月19日 18:35

クリンチャー陣営は未知の3000mもまったく恐れていない(撮影:花岡貴子)

 クラシックレースの最後を飾る菊花賞。3歳馬がどれだけ頑張ったかの基準のひとつに三冠レースすべてに出走していること、があげられると私は考えています。一定の賞金を獲得した上で、春も秋も一線級で戦ってこれた証ですからね。

 菊花賞に駒を進めるクリンチャーは未勝利戦、すみれSを連勝して賞金を確保した後、皐月賞4着、日本ダービー13着、そして今週の菊花賞とクラシック三冠にすべて出走する運びとなりました。今年それが実現できたのは、皐月賞馬のアルアイン、皐月賞3着のダンビュライト、日本ダービー4着のマイスタイルの4頭となっています。無事菊花賞を走り終えた後は本来の条件や得意な路線へ散っていくことでしょう。そういう意味でも未知…中には少々無謀な挑戦である馬もいますが3000mを無事走り終え、それぞれ次のステップへ進んで欲しいな、と思います。

 ただ、クリンチャーについては3000mへの挑戦は決して無謀ではない、むしろ適性の高そうなタイプのように思います。

「デビューからずっと2000m以上を使い続けているように距離は長いほうがいい。折り合いもつくしスタミナもあるよ」と宮本師が言うように、多くの陣営が眉をひそめる3000mの長丁場をまったく恐れていません。

 デビュー戦は道悪を大敗していますが、「あのときは馬がボーっとしていて競馬を理解していなかったから問題外。道悪のせいじゃない」と担当の長谷川助手も全く気に留めていない様子でした。

 むしろ「台風は言い訳にはしたくない」というほど強気! かなりの自信がうかがえます。

 そして、クリンチャーのこれまでの過程を振り返りながら、宮本師のボルテージは高まるばかり。

「次の未勝利戦からはガラリと変わった。積極的に逃げて競馬に参加するようになってからが、本来のこの馬ですよ。すみれSは実にいい勝ちっぷりで、あの一戦でクラシックを一気に意識したよ」

 枠順は2枠4番という絶好枠。運も味方しています。

「理想どおり内枠も当たった。レースはジョッキーに任せるけれど、行きたい馬は行かせて内をロスまわってきてくれると思う」

 そして、宮本師の心からの叫びを聞くことができました。

「得意のロングスパートを決めてGIを獲りたい!」

 この願い、台風を飛び越えて天に届くかな?

(取材・写真:花岡貴子)

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