毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”を
コンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【福島記念(福島芝の傾向)】
開催2週目の福島は、10月の大雨の影響を受けなかったこともあり、現在施行中のJRA3場では最も芝状態がいい。先週の競馬による大きな傷みもなく、土曜は良馬場で終日行われた。ただ、午後12時1分から小雨が降り続き、最終12Rの時点では多少時計は掛かっていた。
土曜は芝7鞍行われ、勝ち馬の最終4コーナーの位置は7番手(1200m)、2番手、3番手、2番手、1番手、4番手、14番手(1200m)。一見、差しも届いて見えるが、中団以降の馬が勝ったのは1200m戦限定。道中14番手の
サダムリスペクトが大外一気を決めた12R・相馬特別はレース前半3F33秒6〜同後半35秒9の完全な前傾ラップ。やはり、小回りコースの福島らしく「器用に立ち回れる先行型が有利」といえる。
日曜の福島は朝から好天予報。土曜の小雨による影響も軽微で、終日良馬場が濃厚。福島記念の過去5年の勝ち馬の最終4角位置は「1番手、2番手、2番手、2番手、1番手」。よほどの乱ペースにでもならない限り、やはり前の位置が有利。序盤は中盤付近にいても、最終4コーナーでは5番手辺りまでには押し上げていきたい。ちなみに土曜10R・三春駒特別(3歳以上500万下条件)の勝ち時計が2分0秒0(1着
ジャーミネイト)。雨の影響が残った前2年以上に時計は速く、GIIIともなれば「1分58秒台」の高速決着は確実か。