ファインニードルなど、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

2018年01月18日 14:40

18日栗東坂路の一番時計を計測したファインニードル(写真は16日のもの、撮影:井内利彰)

 今週の栗東は追い切りが行われた17日、18日ともに雨の影響を受けている。ただ、追い切り時計に関しての影響は各馬場によって、少し違っているので、これについては各項で詳しく解説する。

 気温に関しては、16日と17日はかなり冷え込んだが、18日は雨の影響もあって、さほど寒さを感じない。来週以降、また冷え込みが厳しくなるとの天気予報も出ているが、18日から週末にかけては一旦寒さが緩むといったところだろう。

 ただ、この時期になって、冬毛の目立つ馬が増えてきた。冬毛が直接競走能力に影響するとは限らないが、やはり毛が短くて毛艶が良く見える馬は評価したくなるもの。先週のパドックを見ていても、そんなタイプがきっちり結果を残していることも多いだけに、やはり直前の状態を確認することは重要ではないだろうか。

【坂路/4F51.9秒】
 17日。一番時計はサングラス(栗東・谷潔厩舎)の4F50.7秒。これに続く二番時計はジャスパーウィン(栗東・森秀行厩舎)の4F51.0秒。坂路馬場の場合、雨が降るとそれが時計を遅くする要因になりやすい。しかしこの日に関しては4F51秒台の頭数はそれなりに多かったので、さほど時計に影響していない。ただし、時間帯によってはラスト1Fが失速気味になっているケースもある。

 そんな中でもシルクロードS(1月28日・京都芝1200m)の出走を予定しているダイアナヘイロー(栗東・福島信晴厩舎)が絶好の動き。朝一番の開門から数分しか経っていない時間帯ではあったが、時計は4F51.9〜3F37.3〜2F24.4〜1F12.2秒。2F目から12秒台のラップを踏んでいるにも関わらず、最後まで減速することがなかった。休み明けになるが、かなり良い状態で出走することができそう。

 18日。前日の午後からかなりの雨量があり、馬場状態としては確実に17日よりも時計を要している。一番時計は4F51.2秒が2頭いて、1頭はエンゲルヘン(栗東・五十嵐忠男厩舎)。そして、もう1頭がシルクロードSの1週前追い切りを行ったファインニードル(栗東・高橋義忠厩舎)。

 2回目のハローが終了した時間帯に川田将雅騎手が跨っての単走。スタートから軽快に飛ばしていったこともあり、どこかで脚色が鈍ると思ったが、逆に3F目には11.8秒のラップをマーク。最後も12.4秒でまとめており、数字的には減速だが、止まったという印象は全くない。スプリンターズS12着以来のレースとなるが、状態に関してはアクセル全開といった感じ。

 先週11日の馬場差は「+0.4秒」。17日の馬場状態は11日よりも時計が出ているので『+0.2秒』でよいと思うが、18日に関しては時計を要する状態になっているので『+0.6秒』で馬場差を記録している。

【CW/5F66.5秒】
 17日。雨の影響もあり、重い馬場を懸念する厩舎は多かったが、さほど影響を受けていないというのが、追い切り時計を見た印象。特に1回目のハロー終了後以降に関しては、むしろ先週よりも時計が出ているかなといった感じ。この日の馬場で動きが悪いのは、馬場の影響ではなく、馬自身の体調の問題ではないだろうか。

 18日。前日の午後からかなりの雨量があったものの、むしろそれが時計の出やすい馬場になった印象。朝一番の開門直後から好時計が連発しており、前日よりも走りやすい馬場であることは明らか。数字自体もかなり速い内容が出ている。

 その象徴といってもよいのが、白富士S(1月27日・東京芝2000m)の出走を予定しているプラチナムバレット(栗東・河内洋厩舎)。浜中俊騎手が跨って、1回目のハローが終了した時間帯に単走で追い切ったが、向正面から抜群のスピードで飛ばしていき、最後までそれを持続するラップ。むしろゴール前は更に加速しているぐらいで、時計は6F78.0〜5F64.0〜4F50.2〜3F36.7〜1F11.6秒。レースはオープン特別だが、正直、この状態でどのくらいの走りを見せてくれるのか、調教を見ている側としては楽しみで仕方ない。

 先週の馬場差は「-0.3秒」。17日に関しては、雨が降ったとはいえ、時計が少し出やすくなった印象。よって、馬場差は『-0.4秒』で記録。18日に関しては、明らかに前日よりも時計が出る馬場だったので『-0.8秒』で記録することにした。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 今週の芝馬場は雨が降ったことで、17日はかなり賑わっていた。特に新馬や未勝利が多く追い切っていたが、馬場状態してはさほど走りにくいという印象はない。よって、17日は『±0.0秒』の馬場差にしているが、18日に関しては雨の影響で芝の塊が飛ぶシーンもあったので『+1.0秒』で記録している。

 ポリトラック馬場は久しぶりの追い切り頭数が増えた。雨が降れば、むしろ時計が出やすくなる馬場ではあるが、17日、18日とも先週と変わらず『-1.0秒』で馬場差を記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

(取材・文:井内利彰)

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