毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

【フィリーズレビュー(阪神芝の傾向)】
　阪神芝はAコース施行の3週目。現在開催中のJRA3場で週中の雨の影響からの回復が最も早く、土曜4R後に稍重から良に回復。週中の雨は関係なく、時計が出る高速決着の様相は今週も続いている。

　良馬場に回復した直後の5R・3歳未勝利戦(芝1800m)を勝った1番人気サトノシリウスの勝ち時計が1分46秒8の好時計。未勝利戦で古馬1000万〜準オープン級。レース前半5F58秒8のハイラップの恩恵とはいえ、これだけ速い決着だと能力の裏付けがある馬でしか乗り切れない。

　超スローだった10R・うずしおS(芝1600m)こそ勝ち馬メイズオブオナーの勝ち時計は1分35秒4と地味だったが、上がり3F33秒2と究極の上がり勝負。極端なスローペースではない限り、時計の裏付けは欲しい。

　土曜の芝レースは4レース施行。勝ち馬の最終4コーナー位置は「5番手、9番手、5番手、3番手」。流れれば差しも届くが、内寄りも決して傷んでいない。スロー〜平均なら、内寄りを通る逃げ〜先行馬も粘れる。日曜は同じ良馬場でもさらに乾き、時計はさらに出やすくなる。フィリーズレビューは「1分21秒台」は出る舞台設定。ペースが緩むようだと、ロスなく立ち回る馬が有利になりそう。