大きいわりに走りが軽いベルクワイア(撮影:竹之内元)
先週のメイクデビューは、当ニュースでも取り上げた全馬が好走。特に日曜東京の5Rでデビュー勝ちしたアガラスは圧倒的人気に応え、直線ノーステッキのまま後続を2馬身半突き放して快勝。先々期待出来そうな内容だった。
今週も引き続き東京・阪神でメイクデビューが行われる他、今週開幕の函館からも有力馬が多数デビューを予定している。
◆ベルクワイア(牝、父ロードカナロア、母スカーレットベル、美浦・国枝栄厩舎)
4歳上の異父兄にダノンリバティ(オープン特別2勝、重賞2着4回)。伯父にヴァーミリアン(ダートGI9勝)をはじめ、サカラート、キングスエンブレム、ソリタリーキングとダート路線での活躍馬がいる。4月に早々とゲート試験を受け、ノーザンファム天栄で調整。5月23日に再入厩し、ここ2週は3歳馬と併せて活発な動きをしている。「大きいわりに走りが軽いし、性格もいい。カナロアの仔だし、アーモンドアイのようになってくれればいいね」と国枝栄調教師。6月17日、東京の芝1600mをC・ルメール騎手で予定している。
◆ラインハルト(牡、父ゴールドアリュール、母フラーテイシャスミス、美浦・金成貴史厩舎)
昨年のセレクトセールに上場され、取引価格は9936万円。現8歳の異父兄にベストウォーリア(南部杯連覇)がいる。1週前の追い切りではオープン馬のマッチレスヒーローを追走して先着。騎乗した田辺裕信騎手は「まだ若さがあるけど、動きはいいですね。血統どおりにダートの適性がありそうだし、仕上がり自体も悪くないと思います」と好感触を得ていた。6月16日、東京のダート1400mを予定している。
◆キタサンルージュ(牝、父ヘニーヒューズ、母キタサンユキ、美浦・奥村武厩舎)
祖母のキタサンヒボタンはファンタジーSを勝っており、阪神JF4着など2歳戦から活躍した。一族からはキタサンチャンネル(ニュージーランドT)やキタサンサジン(東京スプリント)などの重賞ウイナーが出ている。「ここまでの乗り込みは順調。牝馬にしては馬格もあるし、ダート向きのパワーがありそう」と奥村武調教師。6月16日、東京のダート1400mを北村宏司騎手で予定している。
◆マノラム(牝、父Temple City、母Mykukubird、美浦・池上昌和厩舎)
2017年のキーンランドセプテンバーイヤリングセールに上場され、落札額は1万9000ドル。5月30日に美浦の坂路でラスト1F12秒2をマークしており、函館に移動後も動きの良さが目につく。「小柄な牝馬で仕上がり早のタイプだし、いいスピードがありそう。気もいいし、初戦向きだと思います」と池上昌和調教師。6月17日、函館の芝1200mを横山武史騎手で予定している。
(取材・文:竹之内元)