毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【スプリンターズS(中山の芝傾向)】
台風24号接近で日曜の中山は極めて読みづらい馬場になった。土曜の状況は参考程度にお考えいただければ…と思う。
土曜は午後から雨が降り続き、良馬場で始まった芝は午後2時前に稍重に変更。ダートはメイン11R前に重馬場に悪化している。芝は見た目には内寄りの傷みが進んでいる。ただ土曜段階では内寄りを通ると全く駄目かというと、そうでもない。
土曜の芝のレースは6鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「7番手、1番手、6番手、1番手、1番手、4番手」。5R・2歳新馬戦(芝1600m)はマイペースに落としたとはいえ、オトナノジジョウが逃げ切り勝ち。9R・カンナS(芝1200m)のディアンドルもあっさり逃げ切り。
11R・ロードカナロアM(芝1600m)を好位インから抜け出したプロディガルサンのモレイラは外に出さず、一見傷んでいる内にこだわって伸びた。逆に7R・3歳500万下を勝ったチャロネグロ(芝2200m)は外からまくり上げて一気。切れが殺される湿った馬場。勝負所4コーナーでは中団以降は厳しかったのが土曜の傾向だった。
ただ、問題は日曜の雨量。雨は降り続き、徐々に雨量も増す予報。重、あるいは不良まで想定しないといけないだろう。日曜もまだまだ内を通れる状況か?レース進行による内寄り悪化で、道中の内&外のスイッチが利きにくい1200m戦では荒れた内を通らされる馬(特に内枠勢)は厳しい競馬になる恐れもある。また台風接近による風の影響も場合によっては出そうで。当日の傾向には注意していただきたい。