C.ルメール騎手騎乗の9番人気モズアスコットが勝利(撮影:下野雄規)
東京競馬場の5週連続GIの最後を飾る春のマイル王決定戦。2018年は連闘のモズアスコットがレコード決着を制した。
好スタートを切ったレーヌミノルを、外からウインガニオンが押して先頭を奪う。最内枠から出た1番人気のスワーヴリチャードは中団馬群の前方、その後ろにペルシアンナイトとサングレーザーの人気馬が追走。モズアスコットは中団馬群の後方を進んだ。11秒前半のラップが続き1000m通過は56.8秒と緩みない流れのなか、ウインガニオンがリードを保ったまま4コーナーを回る。
直線を向いても粘るウインガニオンを、残り200mを過ぎて道中先行したアエロリットが捕らえて先頭に立つ。さらに馬場の中ほどからスワーヴリチャードが脚を伸ばすが、その2頭の間からモズアスコットが急追。最後はクビ差でアエロリットを交わしてゴールに飛び込んだ。スワーヴリチャードはあとひと伸びが足りず3着。勝ちタイムは1:31.3(良)のレコードだった。
手綱を取ったC.ルメール騎手は、「連闘の疲れを心配したが、返し馬の状態が良かったので安心した。勝てる自信はあった。スタートから400mのところで隣の馬とぶつかりポジションを探したが、前にスワーヴリチャードがいたので、直線でマークした。馬がよく頑張ってくれたし、メンバーのレベルが高いなかでGIを勝てて素晴らしいです。まだまだマイルのGIを勝てる馬です」と喜びを語った。
未勝利から4連勝でオープン入りしながら重賞の壁に阻まれてきたが、重賞初勝利でGI制覇。しかも今回はオープン特別2着からの連闘だった。管理する矢作芳人調教師は「結果的に連闘したからこその勝利だと感じているし、厩舎スタッフの能力の高さを示せて嬉しく思う」とコメント。矢作師にとっても安田記念はこれまで2着3回と悔しい思いをしてきただけに、嬉しい勝利となった。
1着 モズアスコット 9人気
2着 アエロリット 5人気
3着 スワーヴリチャード 1人気