8か月の休養明けでJ・GI初制覇となった二ホンピロバロン(撮影:下野雄規)
J・GIを5連覇中の絶対王者オジュウチョウサンは有馬記念に参戦。新チャンピオンを決める戦いとなった第141回中山大障害は13頭で争われた。
圧倒的1番人気はアップトゥデイト。15年の中山大障害の覇者であり、16年以降のJ・GIは2、3、2、2着。特に前年の中山大障害でのオジュウチョウサンとの戦いは、名勝負として名高く、オジュウチョウサン不在とあれば、中心視されるのは当然であった。
2番人気に前哨戦のイルミネーションJSを制したミヤジタイガ、3番人気に同年の中山グランドジャンプ3着のニホンピロバロン。
レースは大方の予想どおり、アップトゥデイトがハナを奪い軽快に飛ばす展開。しかし、オジュウチョウサン不在の影響でマークはキツく、2番手のミヤジタイガにぴったりと追走。ニホンピロバロンはその直後で虎視眈々と機を窺う。
向正面でミヤジタイガが、最終障害前でニホンピロバロンが前に出ると、最終障害でアップトゥデイトがまさかの落馬。そのまま先頭に立ったニホンピロバロンが粘るところを外からタイセイドリームが急追。2頭並んでのゴールは、ハナ差でニホンピロバロンに凱歌があがった。勝ち時計は4.40.8(良)。
ニホンピロバロン騎乗の石神騎手は、障害レースにおけるオジュウチョウサンの主戦。中山大障害3連覇、J・GIを6連勝という大記録を達成した。
なお、落馬したアップトゥデイトは外傷を負ったものの、無事に手術は終了。19年の秋以降の復帰が見込まれている。