2日(土曜日)にメルボルンのフレミントン競馬場で行われたG1オーストラリアンギニーズ(芝1600m)を、アダム・トリンダー厩舎のミスティックジャーニー(牝3、父ニーズファーザー)が優勝。パターン競走システムの導入以降では初めてとなる、タスマニアを拠点とした馬によるG1制覇を成し遂げた。
17年2月に開催されたマジックミリオンズ・タスマニアン1歳セールにて、1万1千豪ドル(当時のレートで約95万円)という廉価で購買されたミスティックジャーニー。昨年10月にコーフィールドのG2フィリーズクラシック(芝1600m)を制し重賞初制覇。短い夏休みを挟み、地元タスマニアで条件戦(芝1100m)、準重賞(芝1400m)を連勝して臨んだのがこの一戦だった。
道中は5番手内ラチ沿いを追走したミスティックジャーニーは、残り1Fで先頭に立つと、最後は2着のホークショット(セン3、父フィオレンテ)に2.1/4馬身差をつける快勝。タスマニア調教馬が他地区に移籍した後にG1を勝つことはこれまでもあったが、タスマニア調教馬のままG1を勝つのはグレード制導入以降では初めてのことで、「G1級」における勝利は、1886年にマルアがオーストラリアンCを制して以来133年振りのことだった。
(文:合田直弘)