「皐月賞・G1」(14日、中山)
東西の無敗馬対決ムードに割って入るのは、JRA賞・最優秀2歳牡馬
アドマイヤマーズだ。前走の共同通信杯で2着に敗れ、デビューからの連勝は4でストップしたが、その絶対的能力の高さは誰の目にも明らか。デビューからコンビを組み、単独トップの4勝を挙げる“皐月賞男”M・デムーロとともに、2歳王者が1冠目をもぎ取る。
主役の座はオレだ!2歳王者
アドマイヤマーズが、1冠目奪取に全力投球だ。
昨年は朝日杯FSを制覇。デビューから4連勝として最優秀2歳牡馬に選出された。まさに順風満帆な戦いぶりだった。ところが今年の始動戦となった共同通信杯では、同じく無敗の
ダノンキングリーに敗れて2着。
初めての屈辱感を味わったが、「初の1800メートルだったし、(長距離)輸送もあった。次に向けて試すレースでもあったし、(課題を)再確認できた」と津田助手は前を向く。悲観の色は全くない。それどころか、むしろ敗戦を今後への糧としている。
前走後は放牧に出て約1カ月前に帰厩。仕上げも問題なく進んでいる。次走にNHKマイルC(5月5日・東京)を予定している点から、今回は距離克服が鍵となるが「距離は延びるけど、中山なのでプラマイナス、ゼロだと思います」と不安視する様子はない。
朝日杯FSでは、7日の桜花賞をレースレコードで制した
グランアレグリアを完封。それが何よりも強さの証明だろう。「2歳の時から感じてはいたが、総合的にポテンシャルが高い。精神的な幼さもマシになって、弱点がないところが強み。切れ味勝負ではなく、総合力で。全体のパフォーマンスで勝負したい」と力強い。
鞍上のM・デムーロは、皐月賞・単独トップの4勝を挙げている最強パートナー。2歳王者の
プライドにも懸け、強いラ
イバルを倒し、まずは1冠目をつかんでみせる。
1週前追い切りでは、栗東CWで6F80秒4-12秒0(G強め)。
ルタンデュボヌール(5歳1600万下)に1秒2先行して併入、
ネプチュナイト(4歳1000万下)には0秒7追走して0秒4先着。キビキビとしたフットワークで、追われてからの反応や伸び脚もシャープ。前走から間隔はあいているが、しっかり乗り込まれて態勢は整っている。