クィーンズベストなど、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

2019年05月30日 12:55

非常に優秀な内容で追い切ったクィーンズベスト(撮影:井内利彰)

 今週の栗東は28日が午前中に時折、雨が降ったり止んだりという天候だったが、午後からは本格的な雨。夜になると音を立てて、長い時間降り続くといったこともあり、降水量としてはかなりのものがあったと思われる。

 29日は水曜日なので追い切りが集中しているが、先週末の異常な暑さもあり、この雨でウッドチップが適度に締まった印象。時計の出方としては、多少は重さを感じる時間帯もあったが、全体的に見れば、決して走りにくい馬場ではなかった。

【坂路/4F51.9秒】
 5月29日。一番時計は4F49.1秒のジュディシャス(栗東・西園正都厩舎)。実は前走時も自己ベストを更新する坂路4F時計だったが、それが52.5秒。そこから2秒以上縮めてきたわけだから、このスピードは素直に評価したいところ。ただ、前走が18着という結果を考えると、馬券的にはなかなか判断が難しい。

 走りやすい馬場だったとしても、その内容を評価したいのは安田記念(6月2日・東京芝1600m)に出走予定のロジクライ(栗東・須貝尚介厩舎)。最終追い切りが単走のパターンはここ2走と同じだが、集中力という意味では今回が一番。2F目から12.4秒、12.2秒、12.3秒と速いラップを持続させた走りは自分のリズムでレースをした時の好走イメージに繋がってくる。

 5月30日。一番時計はケルティックソード(栗東・須貝尚介厩舎)の4F51.0秒。前半を少しゆっくり入ったこともあり、後半2Fを24.6秒と速い時計でまとめた。4F51秒台はこの馬を含めて4頭しかいないが、追い切り頭数がかなり少なかったし、そのあたりを考慮すれば、馬場差として前日と同じ評価でよいだろう。

 先週の馬場差は「-0.5秒」。速い時計をマークする馬もいるが、1頭ずつの動きを確認すると、先週よりは多少時計を要している。よって、今週の馬場差は29日、30日の馬場差とも『±0.0秒』で記録している。

【CW/5F66.0秒】
 5月29日。朝一番は雨の影響を考慮して、乗り手も探りながら時計を出している感じだったが、さほど馬場が悪くないと判断すると、前半から速いラップを刻んでいって、そのままのスピードでフィニッシュするといった馬も多くなってきた。

 この日、動きが目立ったのはハギノアグレッシブ(栗東・松田国英厩舎)。長期休み明けになるが、道中速いラップを刻んでも最後まで止まらないし、むしろ鞍上の岩田望来騎手のアクションに応えて、しっかりと最後まで伸びていた。時計は6F82.2秒、1F11.9秒なのでまずまずの数字。

 5月30日。馬場状態としては前日とほぼ変わりなし。朝一番にマーメイドS(6月9日・阪神芝2000m)に向けて追い切ったのが、クィーンズベスト(栗東・大久保龍志厩舎)。松山弘平騎手が跨っての単走だったが、ゴール前では前方にいた他厩舎の併せ馬に追いつく勢い。

 時計は6F80.8〜5F65.2〜4F50.6〜3F36.9〜1F11.9秒。非常に優秀な内容だし、3勝クラスの身で格上挑戦の重賞出走にはなるが、馬の状態としては楽しみ。

 先週の馬場差が「-0.9秒」。時計が出やすい状態は先週と変わりなし。よって、今週の馬場差は29日、30日とも『-0.9秒』で記録している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 今週の芝馬場は28日の雨の影響も考慮されて、追い切り頭数が一気に増えた。その分、馬場が掘れてしまう箇所も多くなり、後半になると良いところを探しながらの追い切りといった印象を受けた。今週の馬場差は29日、30日とも先週と同じ『+1.0秒』で記録している。

 ポリトラック馬場での追い切り頭数は先週よりは微増。時計の出方はほぼ基準に戻った印象を受ける。よって、馬場差に関しては、29日、30日とも『±0.0秒』で記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

(取材・文:井内利彰)

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