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地方のダートに適性見せたヤマニンアンプリメ/北海道スプリントC回顧(斎藤修)

2019年06月07日 18:00

北海道スプリントCを制したヤマニンアンプリメ

 今年3月付けで厩舎を開業した長谷川浩大調教師には待望の重賞初制覇となった。中央ではここまで条件クラスで2勝。一方、2月で定年引退した中村均調教師から引き継いだヤマニンアンプリメでは、地方のダートグレードで2着が2回。黒船賞では直線単独先頭に立っていたサクセスエナジーをゴール前で追い詰めたもののアタマ差まで。かきつばた記念では1番人気に支持され、逃げたゴールドクイーンに唯一食い下がったもののやはり2着。今回も1番人気に支持されての勝利には、「ホッとした」というのが長谷川調教師の第一声だった。

 逃げたのはシュウジで、4コーナーまで余裕の手応えに見えた。しかしぴたりと2番手のショコラブランに並びかけられると直線ではあっさり後退。そのショコラブランも先頭に立ったときは抜群の手応えに見えたが意外に伸びず。ぴたりと3番手を追走していたヤマニンアンプリメが直線で突き抜けた。

 今の門別の馬場は逃げ切りが決まりにくい馬場。直線半ばまで、これは逃げ切っただろうと思うような展開でも、ゴール寸前で逆転ということがよくある。そのコース特性が、ダートの直線切れ味勝負のヤマニンアンプリメには味方になった。

 直線大外から突っ込んだ地元のメイショウアイアンが健闘の2着。前走今季初戦が地元の特別戦で3着だったため人気がなかったが、昨シーズンは地元の短距離重賞で2着が2回、盛岡のクラスターCでも1秒6差で6着という経験があった。今回、地元専門紙には△が並んでいたので、9歳とはいえ相応の実績は評価されていた。それでいて単勝185.3倍というほとんど蚊帳の外という8番人気は、ダートグレードではJRA-IPATでの売上が大きく、中央馬に過剰に人気が集中することがあるため。16番枠ゆえ仕方ないのだが、3、4コーナーで先行集団の外々を回らされたのは相当にロスがあったはず。それでいてゴール前2着争いの集団をとらえたのは、デビュー2年目の落合玄太騎手の好騎乗。今後への自信にもなったことだろう。

 3着のノボバカラには地元の阿部龍騎手。3番枠からのスタートで、ラチ沿いを通って直線を向いたところで前の2頭に並びかけようかというコーナーワークは、阿部騎手らしい見事な立ち回り。昨年は二桁着順が続いていたこともあって、今回、中央勢ではもっとも人気薄の4番人気。とはいえ今年から森秀行厩舎に移籍し、前走栗東Sで2年以上ぶりの勝利は、やはり復調と考えるべきだった。

 門別競馬場の馬場は、年によって、週によって、また極端な場合は日によっても状態が変わるため単純なタイム比較にはならない。それゆえ2歳戦を見ていても、勝ちタイムが2秒、3秒と違っても、それがそのまま馬の能力差やレースレベルの差にはならないから難しい。北海道スプリントカップの勝ちタイムを見ても、昨年が1分12秒9、今年が1分11秒5と、昨年からかなりタイムのかかる馬場になっていた。

 僅差2番人気で5着だったシュウジは別定58kgという斤量もあったが、ダート転向後3戦目で時計がかかる地方のダートは初めて、タテヤマも地方は初参戦だった。一方、勝ったヤマニンアンプリメは門別コースこそ初めてだが、高知、名古屋という地方の深い砂を経験していた。3着ノボバカラ、4着ショコラブランには、ともにこのレースで2着という経験があった。門別のコース特性に対応できたかどうかで明暗が分かれる一戦だった。

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