転入初戦の帝王賞で3着と結果を残したノンコノユメ。終いを生かす競馬を得意とするだけに、今回は内回りコースへの対応がカギとなる。(撮影:高橋正和)
大井競馬の夏の名物レースで、例年南関を代表するマイル巧者が集う。今年も、甲乙つけがたいメンバーが参戦。
注目は中央からの転入初戦となった前走、帝王賞で3着と健闘した
ノンコノユメだ。同レースでは、直線で鞍上の檄に応えて鋭く脚を伸ばす好内容で、一時の不振を払拭。真島大騎手はレース後、「勝ち馬に外からこられても、しっかり反応していた。まだ、やれる力はある」と、愛馬の能力の高さを確信していた。中間の調整は順調で、トレーナーは「前走とは比べものにならないデキ」と“泣きの荒山”らしからぬ、強気のコメント。久々の重賞Vを狙う。
その荒山厩舎は大挙4頭出しで、
モンスターキングには自厩舎のルーキーを起用。日頃の調教パートナーも務めている藤田凌騎手は「気合い乗りもいいし、転入後で一番」と仕上がりに自信を持つ。格付けはA2と格下だが、持ち時計から十分通用。前走の
トライアルを制して、ここへの切符を手にしており、鞍上は「チャンスはある」と期待している。勝てば藤田騎手自身、重賞初騎乗、初制覇の快挙となるだけに、目が離せない。
前走の京成盃グランドマイラーズ(S3)で8着と大敗した
クリスタルシルバー。その敗因を、「スタートでよられたことと、メンコを外した影響かも」と村上頼調教師は分析。今回は「調整は順調だった。デキ落ちはない」とトレーナー。大井1600mはベストで、得意の舞台での巻き返しを狙う。
さらに、元JRAオープンで、転入後は[2-2-0-1]と崩れがない
アルタイル。2カ月ぶりの実戦だが前走の休み明け、川崎マイラーズ(S3)で小差2着と好走している
トロヴァオなども、上位争いに加わりそうだ。
(取材・文=「スポーツ報知」記者・志賀浩子)