【ディープ追悼・2005年皐月賞】思わぬアクシデントも杞憂に終わる完勝ぶり

2019年07月30日 19:03

スタートで躓く不利もなんのその、2馬身半差で皐月賞を制した(撮影:下野雄規)

 2019年7月30日、史上2頭目の無敗の三冠馬・ディープインパクトが17歳でこの世を去った。現役時代はすべての国内レースで上がり最速をマークする圧倒的な末脚を武器に通算14戦12勝という成績を残し、GI勝利は「7」を数えた。また、種牡馬としてもその強さを産駒に伝え、5頭のダービー馬をはじめ多くのGIホースの父となり、既に産駒のJRA・GI勝利数は「51」。現役時代と同様に、日本競馬界を牽引してきた。

 今回はこの稀代の名馬への追悼企画として、新馬戦からラストランとなった有馬記念まで、ディープインパクトの現役時代全14戦を改めて振り返る。

■「走っていると言うより飛んでいる」軽々と1冠目を制覇

 弥生賞で重賞ウイナーらを抑え、デビューから無傷の3連勝でクラシック1冠目の皐月賞へと駒を進めたディープインパクト。GI舞台でも単勝支持率は63.0%と信頼は揺るがず、単勝オッズは1.3倍に。

 ここ3戦では、比較的少頭数のレースが続いたなか、初めて経験する多頭数(フルゲート18頭)の一戦となり、スタート後の展開にも動向が注目された。

 ところが、14番枠からスタートを切ったディープインパクトは、その直後に躓いて外側に寄れてしまう。思わぬアクシデントで後方からの競馬を余儀なくされ、ゆったりとレースを進めていく。

 1000m通過59秒6の流れで進んでいく一団を、ディープインパクトは前走の弥生賞を踏襲するかのように、徐々にポジションをあげていき、3、4コーナーでは中団まで押し上げていく。そのさなかで、初めてムチが入る場面もあった。

 フルゲートらしく、横に大きく広がって一団が直線へ。ディープインパクトは外目に持ち出し、前を射程圏内に入れていく。前目で粘るアドマイヤジャパンやマイネルレコルトを今回は置き去りに。200mを切ったあたりで、既に独走状態に入り、最終的には2着のシックスセンスに2馬身半の差をつける完勝を見せた。

 スタートからひやっとした場面を感じさせながらも、それをあざ笑うかのような軽やかさで1冠目を制したディープインパクト。その走りに、武豊騎手はレース後「走っていると言うより飛んでいる感じ」というコメントを残した。

<レース映像>

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