出走メンバー中、唯一の重賞勝ち馬デルマルーヴル(撮影:下野雄規)
2009年に新設された比較的新しい重賞競走だが、トランセンドやインカンテーション、ホッコータルマエなどが優勝馬に名を連ねており、ユニコーンSとともにダートの出世競走としても知られている。過去10回の歴史の中では施行時期が若干早まっているものの8月の新潟競馬場ダート1800mという性格は変わっておらず、菊花賞、秋華賞へと向かう一連の重賞競走を除けば、最後の3歳馬限定競走でもある。
傾向を探れば過去10回の歴史で1〜3番人気は8勝2着5回3着4回。1番人気は5勝2着1回3着3回。昨年以外はすべて3着以内と期待に応えていた。
出走メンバー中、唯一の重賞勝ち馬◎デルマルーヴルを狙う。兵庫ジュニアGPを勝ち、全日本2歳優駿2着。前走のジャパンダートダービーは2着だったが、海外遠征帰り初戦ということを考えれば中身の濃い1戦だった。新潟競馬場は初めてだが左回りは経験済みで、距離に関しては前走から200mの短縮はむしろ有利だろう。
競走除外をはさんで3連勝中の◯サトノギャロスも侮れない。今回は初めて経験する距離が鍵になりそうだが、サンデーサイレンス×ブラッシンググルームの母シャラポワは芝2200mの距離で勝ちあがっている上に、全兄プタハも芝1800m戦の優勝馬。プラスとは言い切れないが、大きなマイナスにはならないはずだ。
スタートに難があるものの新潟競馬場の長い直線を味方にしそうなのが▲アッシェンプッテル。この馬は、ここまでの5戦でうち3度、出走メンバー中最速の上がりタイムを繰り出している。母ミミオブパラダイスはイイデケンシン(全日本2歳優駿)の半妹で、祖母ヘヴンリーアドヴァイスはパーソナルラッシュ(ダービーグランプリ)の半姉でダート適性は高そうだ。
古馬混合の特別戦を勝ってきた△ブラックウォーリア、△ビルジキールと、兵庫チャンピオンシップ2着△ヴァイトブリックが押さえ。ユニコーンS5着△エルモンストロは距離延長をいかしたいところだ。