先週行われたサウジアラビアRCでは当欄で紹介した
サリオスが2017年に記録した
ダノンプレミアムのレースレコードを更新して快勝。秀逸な走破時計からこれからに大きな期待が持てそうだ。
ただ、これからデビューする2歳馬にも期待馬は多数いる。引き続き目が離せない2歳戦線になりそうだ。
【10月12日(土) 東京芝2000m】
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サトノエスペランサ(牡、父
ルーラーシップ、母フサイチパンドラ、美浦・堀宣行厩舎)
2017年のセレクトセールに上場され、取引価格は4968万円。サンデーサイレンス産駒の母は2006年のエリザベス女王杯を2位入線からの繰り上がりで優勝しており、2歳上の異父姉に
アーモンドアイ(3歳牝馬3冠、
ジャパンC、ドバイターフ)がいる。ゲート試験に合格後も在厩して乗り込んできた。「まだ動き自体は少し重め。調教中も
テンションの高さを見せたりして心身ともに成長途上だけど、血統馬らしく素質の高さは感じる。どちらかと言えば長く脚を使うようなタイプだと思います」と森調教助手。鞍上は石橋脩騎手を予定している。
【10月14日(祝) 東京芝1600m(牝馬)】
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スパングルドスター(牝、父ディープインパクト、母スタセリタ、美浦・藤沢和雄厩舎)
3歳上の異父姉に
ソウルスターリング(阪神JF、オークス)、1歳上の全姉に
シェーングランツ(アルテミスS)がいる。ゲート試験に合格後は山元トレセンで乗り込み、8月下旬に帰厩。坂路を中心に追い切りを重ねてきた。「ディープ産駒らしく手先が軽い。じっくりと乗り込んだし、速いところに行くと目を惹く動きをしている。姉の2頭が重賞を勝っているし、この馬も素質は高いと思います」と津曲調教助手。鞍上は福永祐一騎手を予定している。
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フェルミスフィア(牝、父
エピファネイア、母フェルミオン、美浦・木村哲也厩舎)
異父兄に
ストレンジクォーク(中山金杯3着)や
アップクォーク(現オープン)がおり、近親にはタイキフォーチュン(NHKマイルC、毎日杯)、
タイキダイヤ(
クリスタルC)、
タイキリオン(ニュージーランドT)、
セイウンコウセイ(高松宮記念、函館スプリントS)、
クラリティスカイ(NHKマイルC)などの活躍馬が並ぶ。ゲート試験に合格後はノーザン
ファーム天栄で乗り込み、9月中旬に帰厩。年長馬に胸を借り、終いを伸ばすような調教を課している。「まだまだ精神面に課題があるけど、
スピードに乗ってからの走りはいい。しっかりと動けているし、週を追う毎に肌艶も良くなってきている。うまく気持ちの面をコントロールできるように教えていきたいですね」と木村哲也調教師。鞍上は川田将雅騎手を予定している。
【10月14日(祝) 東京芝1800m】
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ルナシオン(牝、父ディープインパクト、母ピラミマ、美浦・藤沢和雄厩舎)
異父兄に
スワーヴリチャード(大阪杯など重賞4勝)、
バンドワゴン(きさらぎ賞2着)がいる。こちらもゲート試験に合格後はノーザン
ファーム天栄で夏を越し、9月中旬に帰厩。
スパングルドスターと同様、坂路を中心に追い切りを重ねてきた。先週の追い切りは3頭併せの真ん中でプレッシャーをかけたが、手応え的にも余力十分の動きを披露。いいバネがありそうな印象だ。「牝馬らしく繊細な面があるけど、馬体の
バランスがいいし、いかにも走りそうな雰囲気。古馬と併せても楽に動けているし、かなりの素質を感じています」と津曲調教助手。鞍上は福永祐一騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)