【有馬記念予想】 グランプリ出走予定馬をバッサリ斬る! 消去法で残ったのはたったの4頭!?/JRAレース展望

2019年12月18日 18:33

今年の宝塚記念を制したリスグラシュー。宝塚記念馬は過去にも有馬記念で好走しているだけに、両グランプリ制覇への期待が高まる

 アーモンドアイの参戦も決まり、全部で11頭のGI馬が有馬記念に出走を予定している。まさにグランプリにふさわしい超豪華メンバーが揃うわけだが、そうなると難しくなるのが馬券。ただでさえトリッキーな中山芝2500mにこれだけの実力馬が勢揃いするとなると適性、能力、実績、枠順、騎手、展開…いったいどれを重視すればいいやら、お悩みの方も多いだろう。

 だが、しかし! である。毎年出走メンバーは替わろうとも、有馬記念が中山芝2500mで行われることに変わりはない。過去の有馬記念でどんな馬が好走したのかを見直せば、自ずと今年の激走馬が浮かび上がってくるものなのだ。有馬記念のことは有馬記念に訊け! である。

 ここでは競馬予想で最も大切なファクターのひとつ、コース適性を中心に探っていくこととしよう。じつは有馬記念の傾向は2014年以降とその前とでガラリと変わっている。馬場の改修工事がその要因で、2013年までは3角、4角で2ケタ番手にいた馬でもバンバン馬券に絡んでいたのだが、2014年からは圧倒的に先行有利に変貌している。まず、ひとつめの条件がこれだ。

【1、前走の4角通過順位が6番手以降の馬は消し(海外のレースは除く)】
 2014年以降の近5年で3着以内に好走した延べ15頭のうち、前走の4角通過順位が6番手以降だったのはわずかに3頭を数えるだけ。
15年 キタサンブラック(3着。前走は菊花賞で4角8番手)
17年 クイーンズリング(2着。前走はエリザベス女王杯で4角11番手)
18年 ブラストワンピース(1着。前走は菊花賞で4角9番手)

 この条件で消えるのがアルアイン、シュヴァルグラン、フィエールマン(海外のレースは除外とし、凱旋門賞前の札幌記念を対象)、レイデオロ、ワールドプレミアの5頭。ただし、過去3頭のうち2頭は前走菊花賞だったことから、ワールドプレミアに関しては保留。初距離で長丁場の菊花賞だけに、後方で折り合いに専念するのは理解できるからだ。

 続いて中山競馬場での好走実績。中央4場のなかで最も小さく、コース形態も特殊な中山競馬場だけに、好走実績はチェックしておきたいところだ。

【2、中山競馬場での好走(3着以内)実績がない馬は消し】
 中山競馬場での好走実績がないにもかかわらず、有馬記念で3着以内に走ったのは以下の4頭。
14年 ジェンティルドンナ(1着。中山初出走)
15年 サウンズオブアース(2着。15年日経賞4着のみ)
17年 シュヴァルグラン(3着。15年有馬記念6着のみ)
18年 ブラストワンピース(1着。中山初出走)

 ともに1着だったジェンティルドンナ、ブラストワンピースの実績からも、有馬記念が中山初出走のケース(今回はアーモンドアイ、リスグラシュー、ワールドプレミア)は除外していいだろう。それを踏まえてこの条件で消えるのは、キセキ(2走して好走なし)、クロコスミア(2走して好走なし)、スワーヴリチャード(3走して好走なし)の3頭。

 さらに有馬記念は例年、出走メンバーのレベルが高く、秋に何度か走ったあとの暮れのレースということを考えると、前走で重賞5着以内に走っていることを条件としたい。

【3、前走、重賞で6着以下の馬は消し】
 近5年、この条件で有馬記念で好走したのはわずか2頭のみ。
14年 トゥザワールド(前走は菊花賞で16着)
17年 クイーンズリング(前走はエリザベス女王杯で7着)

 この条件で消えるのはエタリオウ(前走はジャパンCで7着)、サートゥルナーリア(前走は天皇賞・秋で6着)、スカーレットカラー(前走はエリザベス女王杯で7着)、スティッフェリオ(前走は天皇賞・秋で12着)。

 有馬記念は2500mという長丁場だけに、距離実績でもフィルターにかけておきたい。最低でも2200mで、しかもある程度のレースレベルを担保される重賞で好走した実績はほしいところ。

【4、2200m以上の重賞で連対経験のない馬は消し】
 この条件で好走したのはわずかに1頭。
18年 ブラストワンピース(2400mの条件戦での勝利はあったものの、重賞勝ちは新潟記念(2000m)まで)

 今年の出走馬のなかで、この条件で消えるのは前走の天皇賞・秋(2000m)で3着だったアエロリット。ここまでの絞り込みで残ったのは…

アーモンドアイ
ヴェロックス
リスグラシュー

 の3頭と、保留にしていたワールドプレミアのみ。ワールドプレミアは、プラスアルファで条件が好転した場合に買っておきたい。ということで、有馬記念で有利な内枠(3枠以内)を引いたら買いということにしておく。
(文=松岡亮太)

今年の有馬記念は波乱か? テッパンか? ユーザーアンケート実施中! さらに今年の注目馬、穴馬、好走ポイントなどを倉本匠馬が展開面から解説。予想の参考にぜひ!

新着ニュース

ニュースを探す

ご意見・ご要望

本サービスはより高機能なサービスの提供なども検討しております。お気づきの点がございましたらお気軽に下記フォームよりご意見をお願いいたします。

  • ご意見をご記入ください。

頂いたご意見には必ずスタッフが目を通します。個々のご意見に回答できかねますことを予めご了承ください。
また、連続して複数送信されると、受付できないことがあります。予めご了承ください。