21日に阪神競馬場で行われる阪神C(3歳上・GII・芝1400m)の舞台となる阪神芝1400m。このコースについて解説していく。
阪神芝コースは内回りと外回りがあるが、芝1400mは内回りを使用する。最後の直線が473.6mとたっぷりある外回りコースとはまったく性格が異なっている点を、大前提として頭に入れておこう。
阪神芝1400mは向正面のポケットからスタート。初角となる3コーナーまでは450mほどで、ほぼ平坦になっている。3〜4コーナーで下るレイアウトでもあり、比較的、テンのペースは速くなりやすい。残り200m地点から1.8mほどの急坂を上ってゴール。最後の直線は359.1m(Bコース使用時)。
初角まで長いので、外枠の不利は軽減されそうに思えるが、そうはいっても内回りコースで行われる短距離戦だけあって、やはりロスの少ない内枠が優勢。平坦→下り坂→直線の急坂なので、コーナーの下りで加速して流れ込む競馬が有効で、昨年は11番人気の
ダイアナヘイローが3番枠から先手を取って逃げ切り勝ちを収めている。13年にも8番人気
リアルインパクトと10番人気の
ガルボでの「行った行った」決着があり、人気薄の逃げ・先行馬には常に注意を払いたいところだ。
また、急坂コースの内回り1400mという独特な舞台設定のため、リピーターが多いのも特徴の一つ。過去に、
キンシャサノキセキ、
サンカルロ、
リアルインパクトが連覇を達成している。
5回阪神開催は前半6日間がAコース、後半3日間がBコースでの施行。開催7日目となる阪神カップはBコース替わり初日となる。開幕週に3回レコードが記録されるなど高速馬場でスタートした5回阪神開催は、先週の競馬を見る限り、依然として高いレベルは維持しているものの、少しずつ馬場が荒れて差しが決まり始めてきた印象だ。Bコースに替わることで内が復活するのか、コース替わりの影響は軽微に終わるのか。阪神カップまでに4レース組まれている芝のレースの結果を見て判断したい。