【中山記念予想】 攻略のカギはコース適性にあり! 中山適性だけでなく、東京適性があれば鬼に金棒!?/JRAレース展望

2020年02月29日 18:33

3連覇に挑むウインブライトにとって、岡村氏のデータの後押しがあることは心強いはず(撮影:下野雄規)

 いよいよ中山開催がスタート。開幕週から芝の中距離重賞が続きますが、今週行われるのは古馬GIIの1800m戦、中山記念。1999年までは2回中山の3週目、弥生賞後の施行でしたが、2000年に2回中山の初週に組み込まれてからは、春競馬の開幕戦としていかにも中山巧者が有利そうなイメージの重賞になりました。

 確かに、その認識は間違ってはいません。2000年以降、中山記念の出走馬、延べ258頭を“該当レース前に中山競馬場で勝ち鞍を持っていた馬”と“中山勝ち鞍を持っていなかった馬”に分けてみると、勝ち鞍ありが163戦[17-11-12-123]で勝率10%、単勝回収率92%であるのに対し、勝ち鞍なしの馬は95戦[ 3- 9- 8- 75]で勝率3%、単勝回収率15%と大きな開きがあり、 中山競馬場に勝ち鞍を持つ馬の優位は明らかです。

 しかしさすがに中山巧者が集う中山記念、出走馬の2/3ほどが中山勝ちの条件をクリアしており、これだけではあまり有用なデータとはいえません。それでもうひとつ、ここからさらに“該当レース前に東京競馬場で勝ち鞍を持っていた馬”と“東京勝ち鞍を持っていなかった馬”に分けてみます。

 すると、勝ち鞍ありが110戦[14- 5-10-81]で勝率13%、単勝回収率127%だった一方で、勝ち鞍のなかった馬は53戦[3- 6- 2-42]で勝率6%、単勝回収率19%という結果が出ました。やはりこのレベルのGIIを勝ち切るには、中山適性だけでは不十分であり、東京でも勝てるぐらいの能力や多様性が求められていることがわかります。中山記念というレース自体、スローペースになりやすいことも影響しているのでしょう。

 これら2つを統合し、該当レース前に“中山と東京競馬場ともに勝ち鞍があった馬”と“中山と東京競馬場ともに勝ち鞍がなかった馬”に分類した場合、中山、東京ともに勝ち鞍があった馬が110戦[14- 5-10- 81]で勝率13%、単勝回収率127%に対し、中山、東京ともに勝ち鞍がなかった馬は148戦[6-15-10-117]で勝率4%、単勝回収率16%となりました。

 そこで今年の特別登録馬と照らし合わせてみたところ、前者に分類されるのはウインブライト、エンジニア、ダノンキングリーとマルターズアポジーの4頭。後者に分類されるのはインディチャンプ、ゴールドサーベラス、ソウルスターリング、ペルシアンナイトとラッキーライラックの5頭となりました。

 ちなみに、中山と東京どちらにも勝ち鞍のない馬は2000年以降、44戦[1-2-3-38]で勝率2%、単勝回収率4%と散々な成績。2018年の1番人気5着ペルシアンナイトや3番人気8着ヴィブロスをはじめ、トゥザグローリー、レッドデイヴィス、リーチザクラウン、リルダヴァルといったそうそうたるメンバーが人気を背負って挑みましたが、軒並み敗れ去っています。

 そうした点を踏まえても、勝ったのが2004年のサクラプレジデントだけというのは、特筆に値するデータではないでしょうか。今年の該当馬はペルシアンナイトだけですが。
(文=岡村信将)

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