1月のシルクロードS、先週の阪急杯と並び、高松宮記念へと向かううえで重要な前哨戦。連勝したのは2010年のキンシャサノキセキのみだけだが、11年に連覇したキンシャサノキセキ、12年カレンチャンはこのレースをステップに春の短距離王となり、2014年の2着馬スノードラゴン、15年の2着馬ハクサンムーンもこのレースを使われて本番で好走している。目標とするレースまで中2週。戴冠を狙う馬たちにとって、下手な競馬はできないレースだ。
昨秋のスプリンターズSで人気を分け合った2頭が揃ってエントリーしてきたが、当時の1番人気◎ダノンスマッシュに期待したい。結果は3着で逃げたモズスーパーフレアも交わせなかったのは不満だが、昨年夏は函館スプリントSを競走除外されるなど歯車の一部が掛け違ったことも否めない。昨年の対タワーオブロンドンは1勝1敗。2キロ差の斤量であればこちらに魅力を感じる。
相手筆頭は○タワーオブロンドン。スプリント路線に転向して間もない頃はペースの違いに戸惑いを見せるようなレースを繰り返していたが、セントウルSをレコード勝ち。その勢いそのままにスプリンターズSでも完璧な強さを見せた。函館スプリントS、キーンランドCに続いて58キロを背負うことになるが、この馬自身が苦にする印象はない。
強力2騎に割って入れるとしたら、ナックビーナスか。このレースでは3年連続で2着しているように中山競馬場の1200mは得意とする舞台。休み明けを苦にするタイプではなく、54キロで出走できるのは魅力だ。
新潟競馬場の直線コースで実績を積み上げてきた△カッパツハッチだが、条件戦時代とはいえ中山芝1200mで優勝経験があり、侮れない。スピードの絶対値を競うようなレースがおそらくは良馬場で行われる以上、伏兵馬がまぎれる余地は少なく先行力を武器とする△レジーナフォルテと、追い込むこともできる△ハウメアまでとしたい。