グレンツェントが直線鋭く差し切って久々の勝利(撮影:高橋正和)
13日、川崎競馬場で行われた第12回川崎マイラーズ(3歳上・重賞・ダ1600m・1着賞金1400万円)は、中団前から徐々に進出した森泰斗騎手騎乗の8番人気グレンツェント(牡7、大井・藤田輝信厩舎)が、先に抜け出していた5番人気リッカルド(セ9、船橋・佐藤裕太厩舎)を直線半ばで捕らえ、最後はこれに2.1/2馬身差をつけ優勝した。勝ちタイムは1分39秒9(良)。
勝ったグレンツェントは、父ネオユニヴァース、母ボシンシェ、その父Kingmamboという血統。2017年1月の東海S以来、実に3年4か月ぶりとなる勝ち星をあげた。通算成績はこれで25戦7勝(重賞3勝)。
【森泰斗騎手】
「南関東に転入して来てから少し道中行きたがるところがあるので、折り合いに気をつけました。
枠順が良かったので、インコースで脚も溜められて、雰囲気良く走ってましたし、速い流れになって折り合い面でも乗りやすかったです。手応えはあったんですが、前のリッカルドやキャプテンキングも手応えが良さそうだったので、どのくらい伸びるかなと思っていました。
これだけの馬を入れていただいて、どこかでタイトルを取らせなければと責任を感じていました。今日1つ勝てて少し恩返しできたと思っています。JRA時代も何回か乗せていただいた馬で、その頃の印象とは年齢を重ねて変わってきていて、今ではマイル以下がベストだと思います。背中の状態は今日が転入以来一番良かったので、年齢的な心配は無いし、このまま調子を上げていってくれればもっと大きなところでも楽しみだと思います。
重賞を勝っても皆さまの声援がないというのは寂しく、コロナが憎いです。皆さまの声援が競馬場に戻ってくるのを心から楽しみにしています」
【藤田輝信調教師】
「これだけの馬を預からせていただいたので、勝たせることができてホッとしています。
森騎手はこの馬のことをよくわかってくれていて、今回は枠が良かったので、内々で我慢して競馬させるのがこの馬の能力を一番発揮させられるということでした。レースでも、その通り乗ってくれ、本当に強い勝ち方ができて感謝しております。4コーナーを回ったときの手応えが他の馬と違ったので、強い馬だなあと思いました。
何事もなければ、次は船橋のグランドマイラーズに行こうということを話しています。
このような時期ですが、南関東を応援して下さる皆さまに本当に感謝しております。また皆さまにお会いできる日を楽しみにしております」
(取材:高橋正和、編集:netkeiba)