早くも今年の函館開催は今週でラスト。今年は東京オリンピックのマラソンが8月初旬に札幌で行われるため、北海道シリーズは札幌→函館連続開催→札幌の予定だった。それが、新型コロナウイルスの感染拡大で東京オリンピックが中止。北海道シリーズも例年と同じ函館連続開催→札幌連続開催に変更されたが、未知の感染症の広がりや緊急事態宣言などいろんなことがあったせいか、これらの変遷がすごく昔のことのように感じる。
さて、明日の函館記念は中京記念と同じくハンデ戦。トップハンデ57kgのレイエンダから最軽量51kgのレイホーロマンスやスズカロングまで16頭が揃った。
実績上位はやはりレイエンダ。ダービー馬レイデオロの全弟で、昨年のエプソムCの勝ち馬。連覇を狙った前走は不良馬場で10着。2走前のダービー卿チャレンジトロフィーは4コーナーで前がごちゃつき、ほんの一瞬、追い出しを待ったようにも見えた。それでも直線でしっかり伸びて3着。最近はマイル〜1800mが主戦場のため、2000mへの距離延長が鍵になりそうだが、距離が延びる分、いつもより前目の位置で楽に追走できそうだし、小回りコースのため2000mもカバーできるのではないだろうか。洋芝も2〜3歳時に経験済み。重賞2勝目となるか。
トーラスジェミニは2走前、不良馬場で行われたエプソムCで逃げ粘って18番人気ながら僅差の3着と、激走した。当時は馬場や展開も向いたのではないかと思われたが、前走・巴賞も逃げ切り勝ち。馬が充実してきている感じを受ける。先週は横津岳特別(3歳以上2勝クラス)でホッカイドウ競馬の10番人気シンボが逃げ切り勝ちを決めた函館競馬場。馬場も味方すれば、一気に重賞初制覇もありそう。
ミスマンマミーアは2走前、道中を内でロスなく運び、京都直線の外回りコースと内回りコースの合流点で最内をすくうと力強く伸びて勝利。オープン入りを果たした。前走のマーメイドSは向正面で最後方まで一旦ポジションが下がり9着だったが、上がり3F2位タイでラストは伸びている。昨年6月には重馬場の中京で勝利を挙げるなどパワーを備え、地方所属時代に洋芝の経験もある。人気はしないかもしれないが、楽しみな存在だ。
他にもメトロポリタンS4着のカウディーリョや小回りで末脚魅力のドゥオーモ、新潟大賞典3着のプレシャスブルーなどにも注目。
函館記念は7月19日函館11R、15時25分発走予定。
(文:大恵陽子)