クイーン賞覇者のクレイジーアクセルがここでも力を見せるか(撮影:高橋正和)
7月24日、ナイター開催の園田競馬場で重賞・兵庫サマークイーン賞(1700m)が行われる。地方全国交流で、グランダムジャパン2020古馬シーズンの一戦。今年は例年にも増して豪華メンバーで、大井2頭、川崎1頭、笠松1頭の遠征馬を迎えたフルゲート12頭立てで行われる。
中心は最内枠に入ったクレイジーアクセル(大井)。昨年12月、船橋・クイーン賞(JpnIII)では今回と同じ1番枠から好スタートを決めてハナを奪い、直線もリードを保ったまま2馬身半差でダートグレード初制覇を遂げた。斤量52kgで、2着プリンシアコメータ(JRA)とは4kg差があったとはいえ、大きな勝利。その後のTCK女王盃とエンプレス杯は同型のサルサディオーネと序盤から脚を使う形となって2桁着順だったが、3カ月半ぶりの前走では好ダッシュから3番手外に控え、ラストは勝ち馬に6馬身離されたものの2着とハナ差の3着。今回のメンバーも、逃げた方が持ち味を発揮できるタイプの馬が何頭かいるだけに道中のペースなどが心配だが、過去にアッキーと走ったレースを見ると、こちらの方が断然ダッシュが速く、自分の形に持ち込めそう。実績もここでは抜けている。
アッキー(川崎)は前走・六甲盃で強豪牡馬相手に堂々の逃げ切り勝ち。アッキーにとって重賞初制覇、鞍上の中田貴士騎手にとっても大一番のテン乗りでしっかりと結果を残せた一戦だった。そんな思い出の地であり、相性もいい園田へ再び遠征。半妹・マッシロの兵庫時代の主戦騎手だった中田騎手が前走に続いて手綱を取る。「姉妹で体の使い方が似ています。マッシロは人に合わせず、自分のペースで行った方がより強さを発揮できるタイプで、アッキーもそんな感じでした」と中田騎手。前走はスローペースとはいえ、ラストもしっかり脚を使っており、展開一つで逆転もありそう。
実績上位の2頭が逃げたいタイプのため、相手には差し馬を選びたい。ジェッシージェニー(大井)は金沢、名古屋、佐賀で重賞3勝。特に昨秋の名古屋・秋桜賞では後方2番手からレースを運び、園田よりも直線の短い名古屋で追い込みを決めた。重賞はいずれも1400〜1500mでの勝利で、1700mは今回が初めてとなるが、しまいに脚を伸ばすタイプなので、何とかこなせそうな感じがする。
ヴィクトアリー(笠松)は前走・佐賀ヴィーナスCでジェッシージェニーの3着。3〜4コーナーでは空いた内をスルスルと伸びて器用さも見せた。また、地元のエイシンセラードは前に行くタイプではあるが、JRAでダート1800mを4勝。牡馬相手に名古屋・東海菊花賞も3着で、兵庫移籍2戦目となる今回のレースぶりに注目。
各馬のポジション取りやペースにも注目の兵庫サマークイーン賞は7月24日園田11R、20時00分発走予定。
(文:大恵陽子)