広い新潟競馬場の外回りワンターンコースで行われる、世代最初のマイル重賞。過去には翌年のクラシックレースで勝利したハープスター、イスラボニータで決着したこともあるが、タフなコース設定だけに完成度も重要なファクターとなるレースだ。

　過去10年で1〜3番人気は8勝2着4回3着2回で、1番人気馬は4勝2着2回。キャリア1戦で挑んだ馬が8勝だが、それ以上に過去10年の優勝馬はすべて左回りの競馬場を経験している馬だったことが特徴的だ。距離経験とともに重要視したい。

　スクリーンヒーロー産駒の◎ブルーシンフォニーのデビュー戦は1番枠で出遅れる苦しい展開。最後の直線も前が空かずに追い出しのタイミングを待たされる不利があったものの外に出されると鋭く伸びた。マイルリステッド2勝の現役活躍馬ドーヴァーの半姉にあたる母ブルーストーンは芝ダート兼用のスプリンターとして準オープンで活躍。母系には名種牡馬デインヒルダンサー(愛ナショナルSなどG1・2勝)がいてレベルの高いファミリーだ。

　相手筆頭はデビュー2戦目に新潟マイルコースで初勝利を記録した○ショックアクション。父のグレンイーグルスは全欧最優秀2歳牡馬で、英愛2000ギニーの優勝馬。その母の産駒には全欧最優秀2歳牝馬ハッピリーや愛1000ギニー優勝馬マーヴェラスらがおり、母の父ファストネットロックは豪州の名スプリンター。前走は外枠からさっと好位をキープしてジョッキーのゴーサインに鋭く反応した。

　▲ハヴァスの母ペルフィカはフィリーズレヴューの2着馬。やや折り合いを欠きながらも押し切った内容には豊富なスタミナと完成度の高さが窺えた。今回はペースが速くなりそうなので、レースはしやすくなると判断した。

　デビュー戦でディープインパクト産駒らしい瞬発力を披露した△シュヴァリエローズと、デビュー戦でセンスの良さを示した△フラーズダルムは将来性を占う意味でもレースぶりに注目したい。