夏の小倉競馬2歳戦は1200m戦が多く組まれており、そこを使ってきた馬同士が顔を合わせることが多い。そのためか過去10年で1〜3番人気馬は9勝2着5回3着2回。キャリアの浅い馬同士ながらも比較的堅調なレースだ。内訳は新馬戦を勝ってきた馬が5勝で未勝利戦を勝ちあがった馬が2勝。今年は小倉開催が短縮されているので過去のデータをそのまま当てはめることはできないかもしれないが、小倉競馬場の1200m戦から挑んできた馬が7勝2着8回3着7回と強いレースだ。
台風の影響が心配されるが、デビュー2戦目の小倉で芝1200mの2歳日本レコードを塗り替えた◎フリード。デビュー戦は早めに絡まれる展開となり、ゴール前で力尽きたが距離を縮めた前走は前半を32秒9で飛ばして、あがり34秒6。同じ日に行われた古馬1勝クラスの特別戦を上まわる勝ち時計を記録した。ヨハネスブルグ系では13年にホウライアキコがこのレースを制しているほか、ストームキャット系まで広げれば昨年2着のトリプルエース、17年の覇者アサクサゲンキなど相性の良い血統でもある。外枠を引いたこともプラスに働きそうだ。
前走で厳しい競馬を経験した○フォドラだが、負けたといっても勝ち馬からはコンマ1秒差。あの経験は生きてくるはず。ロードカナロアの産駒は一昨年が1着ファンタジスト、3着ミヤジシルフィード。昨年の北九州記念3着アンヴァルも同馬の産駒で、今年の小倉記念アールスターもロードカナロアの産駒だ。
怖いのは連闘でも▲アールラプチャーか。最優秀短距離馬ミッキーアイルの初年度産駒で、母ルージュノアールがデビュー戦を飾ったのは、この小倉競馬場の芝1200m戦だった。母系を辿れば欧州の名マイラー・ウォーニングや凱旋門賞馬レインボークエスト、英愛ダービー馬のコマンダーインチーフなどを輩出するファミリーにさかのぼり、A級だ。前走を見る限りハナにこだわるタイプでもなさそうで、スピードと加速力はここでも十分通用しそうだ。
初戦楽勝で底を見せていない△メイケイエースも抑えておきたい。