【凱旋門賞予想】 凱旋門賞3勝目は濃厚!? 女王エネイブルに待ったをかける、有力な挑戦者はやはり3歳馬?/海外レース展望

2020年10月04日 17:03

史上初の3勝目を狙うエネイブル。最大のライバルと目されたラブが回避し、偉業達成の可能性はますます高まった!?(写真は19年ヨークシャーオークス時、提供:racingfotos.com)

 今年の凱旋門賞は、史上初の凱旋門賞3勝目を狙うエネイブルと、英牝馬2冠を含むGI4勝馬ラブの現役最強牝馬の称号をかけた対決となるはずだったが、ラブの回避でエネイブルの一強ムードが漂う。

 GI11勝のエネイブルは、今年7月のGIエクリプスSから始動。凱旋門賞3勝目に向けて幸先良いスタートを切りたかったが、逃げたガイヤースを捕まえられず、まさかの2着に終わった。しかし、約3週間後のGIキングジョージ6世&クイーンエリザベスSで同レース3連覇を達成すると、続く9月のGIIIセプテンバーSを勝利して、凱旋門賞に向けてキッチリと仕上げてきた。

 セプテンバーSは、2年前に凱旋門賞を制したときに選んだ前哨戦。当時は、ヒザの故障明け初戦となったが、今年は3戦目。調子の良さがうかがえる。セプテンバーSの勝ちタイムも、今年は2分30秒33。2年前から0. 24秒短縮した。もちろん、ペースもメンバーも違うので単純比較できないが、エネイブルの調子落ちはないと見て良さそうだ。

 A.オブライエン厩舎から出走予定だったジャパン、ソヴリン、モーグル、サーペンタインの4頭が禁止薬物陽性により出走を取り消し、2番手以下は混戦模様だが、その他で注目したいのがソットサスとラービアー。

 ソットサスは昨年、仏ダービーをコースレコードで制すると、凱旋門賞でも3着と好走した。4歳で迎えた今年は始動戦となった5月のGIIアルクール賞で4着に敗れるも、6月のGIガネー賞ではウェイトゥパリスに競り勝った。

 その後の2戦は未勝利だが、斤量、初の海外遠征と敗因がハッキリしている。週末のパリは雨予報。ソットサスは重馬場で4戦2勝3着1回と馬場を気にしない強さがあるので、馬場悪化は逆に好条件となるかもしれない。

 3歳牝馬のラービアーは、ここまで5戦してGI勝利はないものの、前走では凱旋門賞と同条件のGIヴェルメイユ賞で勝ち馬から3馬身差の2着。シーザスターズ産駒は、2017年と2018年で2着に食い込むなど、凱旋門賞と相性が良い。勝つまでは難しいかもしれないが、馬券圏内に入る可能性は十分にあるだろう。

 日本の競馬ファンが期待するディアドラは、今年の始動戦となった7月のエクリプスSでガイヤースやエネイブルら強豪の前に5着に終わると、連覇を狙ったおよそ3週間後のGIナッソーSではまさかの最下位7着に沈んだ。2400m戦は、昨年の香港ヴァーズ以来となる3戦目。距離の実績はないが、間隔をあけたほうが調子が良い馬だけに、約2カ月ぶりのレースは吉と出そうだ。
(文=一野洋)

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