地方競馬の馬券を全国販売へ

2007年01月31日 09:00

 農水省は31日までに、厳しい経営が続く地方競馬の再生を目的とした競馬法改正案の概要をまとめた。

 この改正案は、特殊法人の地方競馬全国協会を地方自治体主導の組織に改め、競馬場間で重複しているレース日程の調整のほか、レースの企画力を高め、馬券販売を全国展開できるようにするというもの。改正案を今国会に提出する。

 自治体が運営する地方競馬は現在、16の主催団体があるが、13団体が赤字。主催団体の多くがレースの企画から馬券の販売、払い戻しまで単独で行っていることから、開催日程の重複などでファンを集められず、連携不足が低迷の要因とされてきた。

 このため改正案では、幹部が官僚OBらで占められている協会を、自治体が協力して運営する「地方共同法人」へ移行。地方のリーダーシップを強化するとともに、馬主や競走馬の登録と騎手の免許交付などに限られている協会の業務に、新事業の企画や主催者間の利害調整を追加する。

 これにより協会は、全国の競馬場のレース日程の調整、騎手や競走馬の交流による話題性あるレースの企画、全国どこの競馬場でも他の競馬場の馬券を購入でき、払い戻しも受けられる全国規模のコンピューターシステムの開発や設置などが可能になる。

 協会の組織見直しは、政府が進める特殊法人改革の一環で、09年度にも地方共同法人に移る。内部に地方競馬主催者の代表と有識者でつくる協議機関を置き、事業展開の内容などを決める。

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