今週はオークストライアルのフローラSが行われます。東京競馬の開幕週で、週末の天気予報では午後に若干雨の可能性はありますが、降っても少しのようなので良馬場での競馬となりそうです。時計が速く軽い馬場を想定しながら、このレースに出走を予定している馬を馬体的見地から分析したいと思います。
まずは人気上位のウインアグライア。新馬と洋芝のコスモス賞を連勝後、重賞と高速馬場で結果が出ませんでしたが、前走の若駒Sでは中京の重馬場で時計が掛かったこともあり、牡馬相手に勝ちました。牝馬にしては骨が太目で直飛節、筋肉の質を見てもいかにも持久力がありそう。成績の通り力のいる馬場向きでしょう。想定の様に時計が速い軽い馬場だと厳しいかもしれません。距離の目処は立っているので、スタミナを活かすような競馬なら上位に食い込めても良いと思います。
次にデゼルの全妹で、ユーバーレーベンと1人気を争うオヌール。新馬、アルメリア賞と連勝しここに臨みます。410キロ台の小柄な馬体ですが、付くべきところに筋肉がしっかりと付いていて、腹目もゆったりしています。手先がしなやかで軽く、いかにも高速馬場が合うタイプ。繋(つなぎ)の角度も理想的です。ディープインパクト産駒ですがそこそこ位置を取れるタイプなので、ここもまず好勝負になりそうです。
スライリーは、430キロ前後の馬格ですが、しっかりと筋肉が付いていて牝馬にしてはどっしりと見せます。繋の角度は深め、管骨も太めなのである程度時計の掛かる馬場が向くタイプでしょう。能力の絶対値自体は低くないので、もし時計が掛かる馬場になればそこそこ走れて良いと思います。
注目はパープルレディー。1勝目は3戦目でしたが、続くゆりかもめ賞を勝って連勝。繋が長く、角度も理想的です。トモの肉付きはまだ甘いところがありますが、筋肉の質は強そうで瞬発力がありそうです。そのため軽い馬場は合いますし、距離適性を考えてもオークスでも好勝負になりそうと感じます。ここも当然好勝負になるでしょう。
そして、ユーバーレーベン。骨太で柔軟性が高く、筋肉の質もスタミナ寄り。時計の掛かる馬場が合うタイプ。皮膚を薄く見せ仕上がりが良いし、時計の掛かる馬場が良いタイプでも阪神JFで好走しているように対応できなくもないでしょう。距離延長はプラス材料です。
最後にルース。繋は立ち気味ですが、手先に重苦しさはないし、バネを感じさせる飛節からも軽めの馬場は悪くないでしょう。中距離向きの馬体で、ある程度の好位を取ることができれば好走も可能でしょう。
【総括】
ここはパープルレディー、オヌールのディープインパクト産駒2頭が適性的に抜けている印象です。ユーバーレーベンは能力でどれだけ迫れるかでしょう。他ではアンフィニドールが余裕残しの仕上げで勝った初戦の内容が良かったので、どれだけ良くなっているか注目したいと思います。結論はウマい馬券で。
(文=古澤秀和)