好位からの粘りこみが期待できるタイトルホルダー(撮影:下野雄規)
2018年に誕生したサラブレッドが目指す頂点・日本ダービー。フルゲート割れにはなってしまったが、コントレイルに続き2年連続の無敗2冠を目指すエフフォーリアや、ウオッカ以来14年ぶりの牝馬Vを狙うサトノレイナスをはじめ楽しみなメンバーが揃った。
1.乗り替わりは苦戦
過去10年、前走と同じ騎手とコンビを組んでいた馬は[10-9-7-92]で好走の大半を占めるのに対し、今回乗り替わりとなる馬は[0-1-3-57]。勝ち馬に関して言えば、乗り替わりでの優勝は85年のシリウスシンボリまで遡らなければならない。
2.キャリア数に注目
過去10年、本番までのキャリアが5戦以内だった馬は[7-7-4-55]なのに対して、キャリアが6戦以上だった馬は[3-3-6-94]。順調にキャリアを積んできた馬が中心になる。
3.末脚だけでは届かない
昨年は4角4番手のコントレイルが完勝。一昨年は大逃げから離れた2番手追走だったロジャーバローズが早めに先頭から戴冠。また、18年のワグネリアンは外枠からの先行策により勝利し、17年のレイデオロは道中で2番手まで位置を押し上げ、そのまま粘り切って戴冠を果たした。後方待機から勝ち負けの位置まで追い込んでくるケースは、近年ではほとんどない。
タイトルホルダーは弥生賞ディープ記念を逃げ切ると、続く皐月賞でも前々から粘りこんで2着。上位の実績を残してきており、ここまでのローテーションも順調そのものだ。今回は直線の長い東京に替わるが、近年のダービーは位置取りの重要度が増しているレース。好位からの粘りこみは十分期待できると見る。